2021年4月22日木曜日

米国主催の「気候変動サミット」に習主席参加、演説する意味は

 

新聞報道によると、あれ程人権、安保、領土問題で米国による対中国包囲網構築に反発、警告していた中国・習主席が米国が主催する「気候変動サミット」に参加し、演説するという。どんな風の吹きまわしかと思っていたが、オンライン形式のサミットらしい。対面形式でのサミットは今年イギリスで予定されているという。 

その背景には米中対立がある。悉く米国と対立している姿を世界に見せつけるのは習主席にとっても得策ではない。人権にかかわらない地球温暖化対策で温暖化ガス原因物質の削減に協力することは協調姿勢を見せるメリットもあるのだ。 

中国の立場を世界で有利に持っていける算段が見受けられる。中国にとって不利になることは絶対にしないのだ。 

地球温暖化ガス排出量は中国が世界1位、2位がアメリカだ。ここで米国以上の削減策を打ち出したいのか。 

しばらく地球温暖化から遠ざかっていたのでどういう状況か、ネットで調べてみた。 

対策を取らなければ2081~2100年で平均気温は2.6~4,8℃上昇、厳しい対策をとっても0.3~1.7℃の上昇で海水面は82cm上昇するらしい。1.5℃以内におさめようとする目標は無理らしい。 

大気中のCO2濃度も2019年は前年比プラス2.6ppm上昇で410.5ppm、2020年にはWMOは417.1ppmなったという。 

それでも世界は削減に向け目標を立てている。 

米国はオバマ政権時の26~28%減を05年比50%削減目標だ。意欲的な提案だろう。 

中国はGDPあたり65%以上の削減と言う。よくわからない目標だ。いかようにも言い訳のできる目標に見える。

日本は菅総理が検討中と言うが2030年26%減から45%減に引き上げるらしい。でもなかなか難しい目標になるらしい。 

EUは55%、カナダは36%減だ。 

今年の11月にはイギリスで対面形式のサミットが予定されているらしい。2050年に実質ゼロだ。 

今年はコロナ対策でロックダウンもあり、生産活動も停滞したので減少しているかと思ったが排出量は4~7.5%削減しているが、CO2濃度は0.08~0.23%の下落で年間変動の範囲内と言う。 

CO2濃度の測定技術は向上しているが、温室効果ガスの排出量は計算値ではないか。一方で温暖化でロシアでは凍土が溶解しメタンガスの排出が増えている。皆が好んで牛肉を食べるが、牛のゲップが温暖化に大きく影響しているともいわれている。 

温暖化原因物質の排出量世界1位の中国が率先して削減しなければならない大きな課題に取り組む姿をアピールし、親中・国は勿論の事、世界に訴えるチャンスと見たのだ。信頼できる数値の公表を願う。

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