2022年3月9日水曜日

成果の出ない異次元の金融緩和、日本経済の質が変わったか

金融政策で脱デフレをやる考え方は無理なのか。異次元の金融緩和では成果が出ない。日銀の役目は物価の安定と雇用、政府が日銀を頼り過ぎ、日銀の責任にしていないか。本来であれば財政出動と規制緩和で対応すべきだ。物価の安定と言うことを考えるとデフレ状況であるが物価は安定していないか。

財政出動はやっている。毎年赤字財政で借金は上積され、対DDPの200%を超える。規制緩和も政府が変わるごとに新しい政策が出てくると思っているが、実情はタイトルを変えた同じ政策だ。だから成果など期待できない。

円高、物価安は市場にカネを流せば 容易に改善できると政権を奪い取った安倍総理(当時)は総選挙で国民に訴えた。非伝統的な金融政策のリフレ派に頼った。当時の白川総裁は緩和な緩和策を取っていたが、政府は急激な緩和策を要求、渋る白川さんに替えて黒田さんを日銀に送り込んだ。勿論政策委員もリフレ派だ。

「2年2%」、2年で物価上昇2%を達成すると記者会見、岩田副総裁は達成できなければ辞職するとまで言い切ったが、達成できないままに任期いっぱい務めた。

毎月2回の決定会合後の記者会見では「異次元の量的緩和」の継続を繰り返す。「万一の時は躊躇なく緩和強化」を市場にアナウンスし、市場の落ち着くを取り戻した。

日本が低迷している間にアメリカをはじめ欧米ではインフレが進み、緩和縮小、利上げの動きになった。物価の上昇は生産性の向上、賃上げの結果で利上げは正当だという。

日本は労働生産性は低く、賃上げも20年でたったの4%には驚いた。あおの菅国見も抜かれたとメデイアは公表した。

市場にカネを流しても気御油は設備投資せず、内部留保、株、土地に投資しバブル経済を起こした。格差は拡大するばかり。当時の麻生財務大臣が経済諮問会議で内部留保をどうやって吐き出させるかが問題だと指摘していたが、マイナス金利以外に手がない。

コロナ禍もあったが、企業の業績は良くなった。政権は経済界に賃上げを要求、「おねだりばかり」の経済界も力の在るところから賃上げをと言い出した。2~3%と言うところか。

どの程度の賃上げができるか。消費が伸び、経済の好循環が期待できるか。日銀に過度の責任を推しつけづ、政府が責任を果たすことだ。

日銀の金融政策が成果が出なかったのは、日本の経済の質が変わったのではないか。人口減、消滅する自治体、そして日銀の独立性を見直すべきだ。




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