2018年12月19日水曜日

それでも安倍支持か:安倍総理の「亥年選挙 気を引き締めて」発言


読売新聞(2018.12.19)政治面、右下に「首相「亥年選挙気を引き締めて」」と言う2段16行の短い記事が掲載されているが、私たちにとっては大きな意味がある。

「いつまで安倍総理でいくのだ」と言うことだ。

それによると18日の自民党役員会で統一地方選と参院選が12年ぶりに重なる来年の選挙に気を引き締めてかかろうと促したのだ。2007年の選挙から政局は不安定になり参院選で惨敗、2か月後に安倍総理退陣に至った経緯を顧みての発言だ。

確かにこの時の安倍第一次政権はひどかった。お友達重用の内閣で不祥事が続発、安倍総理自身も体調不良で政権を放り出した。その後、福田、麻生と自民党内で政権のたらいまわし、政局は「いつ解散か」でもちきりになったがリーマンショックで経済対策を優先したために解散ができず自民党は支持を失い、「政権交代しませんか」に乗った民主党に政権を引き渡した。

そして12年後の今、再び安倍政権だ。当時の安倍内閣もひどかったが今の安倍政権もひどい。

働き方改革、外国人受け入れの目玉政策も根拠となる調査資料は不正にだらけ、官民ファンドも役員総辞職でとん挫し経産省の失政を露わにした。自らがかかわった「モリカケ」問題も十分な説明を避けたため今も国会でくすぶっている。

安倍総理夫妻のかかわりを隠そうとして財務省は公文書の改ざんまでやってしまった。文科省、防衛省の文書隠し、改ざんで官僚組織は安倍総理の忖度政治に走り官僚は国民の信頼を失ってしまった。

内政が思うような実績を上げられないとみると得意として外交に力を入れているが、北方4島問題ではプーチン大統領に曲玉を投げられ4島どころか2島返還も主権など多くの問題を抱えている。

拉致問題で北朝鮮と日朝会談を強く望んでいるが、金委員長は相手にせず開催などに現実性がない。
中国とは首脳会談で危機的関係の打開ができたかと思ったが米中貿易戦争はAI,G5など先端技術でトランプ大統領が携帯などの通信機器の使用排除を決め、日本などにも同調を求めてきた。

これでは日中間系の改善など不可能だ。

そして対中貿易黒字解消でアメリカは中国に対して高関税をかけてきた。中国は相応の報復処置を取っているがこれが世界経済に影響しだした。

日本も対米貿易は黒字だ。トランプ政権は日本にも改善策を要求している。安倍総理―トランプ大統領の友好関係(?)は何の役にも立たない。今までやってきた対米外交は何だったのか。

そして今、憲法改正と絡んで統一地方戦に続いて、衆参同日選挙も話題に上ってきたようだ。憲法9条改正を同日選で戦おうとしているのだ。安倍総理の長年の政治課題なのでどうしても自分の手でやり遂げようとしているのだろうが、自分の立場をわきまえていない「裸の王様」的発想だ。それを無能な側近連中が支えているのだ。

辺野古移転計画は土石の投入で取返しにつかない局面になってきた。安倍政権は強引に突っ走る考えだ。

フランス・マクロン大統領、イギリス・メイ首相、ドイツ・メルケル首相など欧米の各政権が国政で批判を浴びピンチにかかっており、いつ世界経済まで脅かすかわからない状況だが安倍政権はな何だか安泰だ。

しかし、各メデイアの世論調査では内閣支持率は40%台だが「安倍総理は信用できない」が、「他の内閣よりマシ」と40%の人が見ている。

いつ飽きられても不思議ではないが、「持っている」のが不思議なくらいだ。

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