2018年12月16日日曜日

仏・マクロン大統領ピンチ:同じ状況でも安倍総理は何故、安泰なのか


マクロン大統領がピンチで大統領辞任を要求するデモ、テロが横行し周辺国、EUを巻き込んで欧州に政変が置きそうな勢いだ。颯爽と登場したエリート大統領の政策を見ると日本の安倍政権の政策と似ているが、フランスでは辞任騒動になり、日本では安泰なのは何故か。

フランスでは燃料税値上げをきっかけに生活苦を訴える国民が格差是正を訴え立ち上がったが、デモ、テロを含んだ「黄色いベスト」運動が全国展開する状況になった。

この運動は隣国ベルギー、オランダにも波及しマクロン大統領が提案していたEU改革も頓挫する心配が出て来た。

マクロン大統領がどんな政策を掲げたか詳しくは分からないが、企業の法人税下げ、富裕層の優遇税制、燃料税上げなどを掲げたようだが新聞などでは燃料税引き上げが大きな動きになったようだ。

全国に広がる反対運動、辞任要求に大統領は燃料税引き上げの先送り、最低賃金の引き上げ、残業代非課税など家計支援策を打ち出した。運動沈静化を狙ったのだ。

一方国内ばかりでなくEU改革を主導していたがユーロ共通予算は加盟国の負担増になると批判され、移民、難民政策も進展はないらしい。おまけにEUのルールである財政赤字のGDP3%以内も難しく、EUを主導する資格はない。

メルケル・ドイツ首相も難民問題で国内の批判を浴び2021年には引退を宣言している。イギリスのメイ首相もイギリスのEU離脱で国内が混乱している。

EUにとっては暗雲が漂う。

マクロン大統領の詳細な政策は分からないが、何かしら安倍総理の政策に似通っていないか。

アベノミクスは破綻状態、景気は回復しているが家計では好況感が実感出来ない。法人税下げ、富裕層優遇税制で格差拡大、雇用の改善も内容は非正規労働の増加だ。働き方改革は経済界に資する内容で国民にはただ働きを強要する。労働人口の減少対策に外国人労働者を受け入れようとしているが日本の労働者はどうなるか。同一賃金同一労働ではどちらに基準をあわせるのか。

財政健全化もどうなるか。EUのルールである財政赤字のGDP3%以内もフランスと同様に我が国では無理だ。国、地方の借金は1090兆円に達し対GDP比245%は、中国の255%に次ぐ。

これで来年の大阪G20会議で安倍総理は「世界経済をけん引する」と言っている。誰が信用するか。資格がないのではないか。

そんな安倍総理も支持率が落ちると外交で挽回しようとするが外交では勇ましいことを言うが思うようには行っていないようだ。拉致問題を交渉しようとしても北は相手にしてくれない。北方4島問題ではプーチン大統領が曲玉を投げてきた。準備の出来ていない河野外相は記者会見で追及されると「次の質問どうぞ」と逃げる失態を演じた。

それでも安倍政権支持だ。理由は「他の内閣よりマシ」という。

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