2019年7月9日火曜日

今日の新聞を読んで(274):消費税は嫌われ者のままでいいのか


消費税って本当は何なんだ。このままでは嫌われ者のままで終わってしまうのか。今回の参院選で安倍総理は消費税10%への増税を掲げて選挙選に入った。野党は増税反対の立場で専門家の間でも凍結、むしろ減税を主張する。

IMFは26%の消費税が必要と提言しているが、安倍総理は今回の増税で以降10年は消費税増税の必要なしと言うが、15%の増税が待っているともいう。

30年前に3%で始まった消費税も30年で10%に増税されることになるのだ。朝日新聞(2019.7.9)の記事「耕論 嫌われ者の消費税」が目に止まった。

安倍政権になって今、19年度の予算は101兆円超え、税収増(60兆円)もあったがまだ23兆円の赤字だ。財政健全化のためにも社会保障制度維持などで消費税増税の必要性を訴えている。

「「福祉と税」根本的議論せよ」と一ツ橋大名誉教授の野口先生は訴える。

過去に消費税に関連した政権は短命に終わった。細川政権での環境福祉税、連合政権内で十分に議論されなかった政策を小沢さんや財務省がごり押しした結果、細川政権が終わった。竹下政権、橋本政権も他に理由があったとしても政権の座を降りることになった。

日本の税制は欧州型の間接税に近かったが、1940年に所得税、法人税の直接税になったそうだ。我々も務めていた時は源泉徴収された。それは戦争費用を捻出するためだったそうだ。

それが1973年に社会保障への要求が強まって年金や医療費を賄うために消費税などの比重を高めたのだ。それが今の財政構造に続いているのだ

社会保障制度を維持するためにと言われれば反対できない。

それでも野党が反対するのは、年金の最低保証、低年金者へのおカネの支給が考えられている。私はこれに法人税、富裕者向け税制の見直しをすべきである。優遇措置にあずからない中小企業は少ない儲けの中から税金を納めているが大儲けしている大企業は各種の優遇措置が適用され納税額も低い。大企業もこれから少子高齢化の日本社会をどう維持していくか、税制面で協力すべきではないのか。

金融庁の「老後2000万円生活費不足」報告を安倍政権は受け取らなかったが、国民は皆そう感じている。経産省も同じような報告書を持っている。

消費税、年金、社会保障制度維持についてもっと真剣に議論すべきではないか。


0 件のコメント: