2019年7月23日火曜日

2019年参院選を終わって(4):各党は低投票率48.8%に何故、コメントしないのか

安倍一強政治と言われ、「安定した政治」を訴えていたが、投票率は48.8%と2番目の低さ、安倍総理は勝ったつもりで「憲法改正の審議をすすめよう」とするが、その自民党も比例区の得票率が3年前の2011万票から1771万票に減った。盛り上がりに欠けた参院選だった。

その要因に安倍一強政権に野党が対案を出さず、政策論争がかみ合わなかったと読売新聞が指摘した。国会審議でも安倍総理は野党に対案を示せという。しかし、野党が財源を確保して対案を示すのは大変な仕事だ。政権与党が財源を考慮した政策が出せるのは官僚を利用できるからだ。

思い出してみよ、自民党が野党だった時に何ができたか。ただ批判ばかりしていたのではないか。それにスキャンダルをさらけ出すのはうまかった。今でもそうだ。

更に消費税増税反対と言うが、では社会保障制度維持のための財源確保はどうするのかと問われているが、野党は大企業向けの法人税、富裕層向けの優遇税制の見直しを主張していたではないか。安倍政権も消費税を上げる前に税制見直しをし、財界にも身を切る思いをさせたらどうか。

安倍総理は憲法改正を争点にしたが、各候補者は憲法改正を訴えたのか。触れていないのではないか。だから盛り上がらない。国民民主の玉木さんは「国会でもたびたび取り上げたが問題がある」とそう簡単にはいかないのだ。

野党ももたついた。早くから野党共闘、統一候補を岡田さんなどは提案していたが、立憲民主の枝野さんが渋った。自分が主導権を握り単独で戦うつもりだったようだが、立憲民主への政党支持率が上がらないとみて、共闘へ路線変更したのだ。

今回の1人区での野党共闘の成果を見て、衆院選に向け野党統一のリーダーシップを取ると言い出した。大丈夫か.

その財界も投票率の低さに苦言を呈した。

「極めて憂慮している。恐ろしいことだ」と言い、若者向けにインターネット投票などを考えるべきだと経済同友会はコメントした。

選挙のやり方もえげつない。

安倍総理は街頭演説でやじられることを嫌ってステルス遊説に徹した。会場で「安倍やめろ」「増税反対」と叫ぶ聴衆を警察が排除した。「混乱とトラブルを避けるため」と警察は弁解していたが、「言論の自由」を侵す危険がるし、警察まで安倍総理に忖度するのか。

また、安倍総理の民主党政権への批判、立憲民主を民主党と何回も間違える不規則発言には身内から批判の声が上がるほどだった。「令和時代の政治だから足元を固める政治を」と。

そして、どうして安倍政権の政治姿勢、民主政治の根幹を揺るがす行為を批判しなかったのか。

有権者のレベルの低さが、低投票率の結果になったのではないか。東京選挙区でトップ当選者が120万票を得て応援者と感動して抱き合う写真を見ると呆気にとられた。東京には相当のミーハー票があると言われていたがそうなのだ。

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