2019年7月18日木曜日

安倍総理に問う(1):「安定した政治」とはどの程度質の悪い政治か

安倍総理はことあるごとに自らの政権、政治姿勢を「安定した政治」と主張し支持を訴えているが国民はどの程度理解して支持しているのか。安倍総理が「安定した政治」と言う背後には「あの悪夢のような民主党政権」があることは明らかだ。

年金問題が出、政権がゴタゴタすることを嫌った小泉さんは、国会を延長せず内閣は総辞職した後、第一次安倍政権、福田政権、麻生政権そして政権交代した民主党政権は「いつ解散総選挙か」という政局に追われ何をやるにも政権が政策を提案しても野党は「いつ解散総選挙か」と追及一転張りに加えて政権を手放したくない政権与党は「政権のたらいまわし」だ。

民主党の菅政権は解散総選挙を追及されると、次から次に政策を提言し「達成のめどがついたら辞任する」といいだした。

続く野田政権では松下政経塾出身らしく「前に進める政治」に取り組むが野党の自民党は「いつ解散総選挙か」の一点張りだったが、党首討論で「約束してくれれば明後日解散します」と言質を取られた。

政権交代も絡んだ総選挙では「前に進むか。後退するか」と野田さんは訴えたが、惨敗した。安倍さんも今「前に進むか、後退するか」と訴えている。自分の政治は「前に進む政治」と自覚(?)しているのだろう。

確かに民主政権では小沢さんと言う辣腕政治家が表に出ず、権力の二重構造を来し政権は対小沢で苦労した。菅総理の時「小沢さんはしばらく静かにしていてほしい」と発言するや内閣支持率が急騰したのだ。

不安定な政権が6年間続いた後、第二次安倍政権が発足した。

内閣を重要な人材で固め、内閣人事局を設置、第一次お友達内閣の失敗から慎重は人材選びになった。閣僚の不祥事には即辞任させ、批判の芽を摘んだが、続く不祥事では内閣の存続にも影響すると見て、「止めるかどうかは本人の決めること」と「任命責任は認めた」ものの総理としての責任を取ったためしがない。

財務省の不祥事も麻生さんが責任をとって辞めないことで無責任が常態化した。

自民党内も高齢の重鎮連中が引退し、政権に苦情をいう人材がいなくなった。

政治手法も強権だ。国会審議を軽視し、○○審議会などYESMANの民間議員を加えて政策の提言をさせ、お墨付きで国会へ提出。審議も中途半端に強行採決の連続だ。

安倍総理の国会審議での答弁もひどすぎる。質問の本質を反らし自分に有利な方向へ議論を進めるので審議になっていない。野党は同じ質問を繰り返すが、今度は「総理の国会出席が多すぎる」と自民党が言いだした。

国会審議中と言うのに、得意(?)な外交をやりたいために海外へ飛びまくるが成果のほどはわからない。

各国首脳と首脳会談するも通訳だけ加えた二人っきりの交渉時間を設けているという。一体どういう内容なのかブラックボックスだ。国会で野党が確認すると「交渉事なのでコメントできない」とにげる。

自分の立場を考えてか、ポスト安倍候補を干し上げる。石破さんは無役職でパッとしなくなった。岸田さんは禅譲を期待しているのか、安倍さんに反抗しない。でも最近街頭演説で安倍さんの演説に苦言を呈していた。

ポスト安倍に小泉進次郎さん名前が上がるほどだから世代交代を国民は要求しているのか。

こんな安倍政治が「安定した政治」と言うのであれば大きな誤解があるのではないか。強権政治で反対意見も出ず、圧倒的多数の議席でどんなことも思いのまま、緊張感のない政治が「安定した政治」なのか。




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