新型コロナウィルスによる死者1人、感染者53人、ダイヤモンドプリンセス285人、これが日本の発生状況で感染経路の追跡が不可能なる新しい局面になったという。しかし専門家は季節性インフルエンザのように感染経路は見えず、すでに市中感染が出ていると見たほうがいいとアドバイスする。
中国・武漢、狭い居住環境で蔓延が起こっているダイヤモンドプリンス号を除けば感染力、死亡者数はどうなのか。「感染力は強そう」だが死亡率は0.2%台でそんなに恐れることはないのではないか。
ところで今、季節性インフルエンザの感染者数はどうなのか。
恐らく武漢での感染者数、死者数がピークを過ぎ、ダイヤモンドプリンス号での乗船者数、感染者数などその対応に目処がつけばメデイアの報道も熱が冷めてくるのではないか。ダイヤモンドプリンセスでは全員検査し陰性なら下船させるという。日本側の処置に不満を持ったアメリカがアメリカ人乗船者の引き取りに救援機を回すという。でも感染者は除くらしい。
でも一番恐いのは「症状なき感染」だろう。気をつけるのは季節性インフルエンザと同じように手洗い励行か。さらに体調がおかしいと思ったら他人にうつさないようにマスクの着用だ。
災害に関する記事を書くときは何時も寺田寅彦博士の随筆の中の「正当に恐がることの難しさ」を引用する。「小爆発二件」の随筆だ。
寺田寅彦博士が軽井沢に泊まっていたとき、浅間山が噴火した。その日東京に帰るために10時過ぎの汽車を沓掛駅で待っていた。汽車が着くとこれから浅間山に登ろうとする登山者と今しがた浅間山から下山してきた学生にあった。
駅員が降りて来た学生に「どうだったか」と聞くと、学生は「何なんでもないですよ 大丈夫ですよ」といい、登山者は平気で上っていったという。駅員は「いや そうでないです。そうでないです」と言ったのだ。
そのシーンを見て寅彦博士は「ものを恐がらすぎたり、怖がり過ぎたりするのはやさしいが正当に恐がることはなかなか難しい」と思ったという。昭和10年の話だ。
今回の新型コロナウィルス肺炎について専門家は「正しく恐がる」ことが必要と警告している。
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