2020年2月27日木曜日

新型コロナウィルス肺炎(10):菅政権を笑えない、安倍政権も「あの悪夢のような自民党政権」に


後手後手の対応、国民の不安、不満は高まるばかりでこのままでは安倍政権も「あの悪夢のような自民党政権」と言われかねない状況になって来た。民主党政権時の菅政権を笑ってはいられない。安倍政権の危機管理はどうなっているのか。今まで安倍総理自身の不祥事、政権を揺るがす事態には官邸が大事にならない対応をして長期政権を築いてきた。

ところが、今回の新型コロナウィルス対応では初めてのこととはいえ、後手後手の対応が目につく。

大阪市の松井市長をして「そんなことは1週間前に大阪はやっている」と記者会見で言わしめたほどだった。ところが大阪でも再感染の女性が出てきて新たな知見を加えた。

今までは「点」であった感染者が、今後は「面」での感染が広がる危険が出てきて安倍政権も四苦八苦している。

専門家会議での基本方針は、拡大防止に「イベント自粛は一律に要請するものではない」と言ったかと思うと次の日の新型コロナウィルス感染症対策会議で「スポーツ、文化などイベントの2週間自粛」に変更、場当たり的対応を目の当たりにした。

今、国民の疑念は「検査してほしいのになぜできないのか」「医師が要請してもダメ」と言う。その背景には検査体制があるらしい。民間や大学の協力を得れば1日3800件は可能と言うが実態は6日で5700件、加藤厚労相は「ネックがどこにあるのか検討するという(朝日新聞2020.2.27)。あの不倫出張していた厚労省の女性審議官と首相補佐官が関係しているのではないか。

新聞やテレビの情報番組では政府の対応の問題点を指摘する。政府の対策を評価する専門家がいる一方で、指摘される問題点も多い。

国会審議で野党は、「PCB検査の在り方」、「マスク不足」、「対策本部で何をやったのか」、「オリンピックへの影響は」、「イベント自粛を言うならガイドラインを示せ」と追及する。

今まで、政権の非常事態には官邸が主導して大事になる前にうやむやのまま沈静化を図ってきたが、今回のように国民の生命、身体への危険が伴う事件に対しては対応ができず、安倍政権の本当の危機対応の実力(?)を見せつけた。

考えてみれば、東北地方太平洋沖地震、津波による民主党での菅政権の福島第一原発事故対応のまずさで批判されたことだ。安倍総理は事あるごとに「あの悪夢のような民主党政権」と批判するが、安倍政権も「あの悪夢のような自民党政権」と言われかねない事態になって来た。

3.11東北地方太平洋沖地震と巨大津波は防潮堤対策を怠った東電・福島第一原発のあってはならない放射能汚染事故に発展した。初めての一大事に時の菅政権も四苦八苦した。

非常用電源が水没し原子炉の冷却ができなくなったことによるメルトダウンがメデイアで報じられたが政権は圧力をかけ情報を隠ぺい、冷却に自衛隊が出動放水する映像をテレビで流した。地域住民の避難にも放射能汚染シミュレーションを無視し、汚染地域を通っての非難は国民の批判にあった。

菅総理も現場の状況を把握したくて自衛隊ヘリコプターで現場へ飛んだ。対策本部の事務所を訪れ関係者に発破をかけた。無駄な菅総理の行動が東電の対策の遅れを招いたとして国会でも問題視した。

菅総理も一身に責任を負わされている状況だったが、この災難時には国を挙げて取り組む必要があると自民党総裁に副総理格、事故処理担当として入閣を要請したが、自民党は「民主党に力を貸す必要はない」と拒否したが、安倍総理は事あるごとに「東北の復興なくして日本経済の再興なし」とたびたび被災地を訪れているが、どういうことなのか。あまりにも身勝手なやり方ではないか。

今回の感染の拡大で国民の不安、不満は高まり内閣支持率も下落、不支持が上回っている。これから世界経済は勿論の事、中国に多くのことを頼っている日本経済も問題が多発するだろう。

そのとき、一番必要なのは安倍総理への信頼だが、そんなものはありはしない。国民の不満、不安が安倍政権にどう対応するか注目だ。

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2020.2.13掲載
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