2020年2月23日日曜日

無法者の安倍総理(5):幼稚で倫理観のない安倍さんを何故、権力者に仕立てたか


安倍総理の国会審議を見ると、幼稚さ、倫理感欠如が伺われるが、何故、ここまで権力者に仕立てられ本人も勘違いする事態になったのか。

お友達で占めて失敗した第1次安倍政権の反省に立って再び失敗しないために学習したことを活かしているという。でも一番評価を上げたのはアベノミクスの第1の矢「異次元の量的緩和」だろう。欧州ではすでに市場は日本の円高、株安に目をつけていたというから運よくそのタイミングに合い、円安、株高は日本経済の再生(?)に貢献し安倍総理を一躍権力者に仕立て上げたか。

安倍総理は事あるごとに野党の攻勢を避けるために旧民主党政権を「あの悪夢のような」と批判していたが、自分の安倍政権をどう考えているのか。

民主党政権時と比較するとどうなるのか。先日朝日新聞が民主党政権でも言い点があったと論じていたが、なぜか、旧民主党議員は安倍総理の批判に反論しようとしない。本当に自分たちの政権はダメと思っているのか。

安倍総理は政権を奪取した総裁時に、長くデフレに苦しんでいる日本経済の円高に市場にカネを流す量的緩和で円安に持っていく「異次元の量的緩和」策を打ち出した。

民主党政権末期の野田政権でも日銀の決定会合に財務大臣だった前原さんを送り込んで緩和な量的緩和から急激な緩和に移すように要求していたが当時の白川総裁は同意しなかった。

日銀総裁人事や日銀法改正を臭わせ日銀をけん制していた。

その後、安倍総理はリフレ派を重用し、政策委員にリフレ派を送り込んで圧力をかけ、ついに白川総裁は任期を残して辞任した。そして「2年で2倍」のキャッチフレーズを掲げ黒田総裁が誕生した。その結果はご覧のとおりで6年たっても2%物価目標は未達だ。マイナス金利政策は成果どころか副作用が目立ってきた。

2012年11月の民主党・野田総理と自民党安倍総裁との党首討論で、13年の通常国会で衆議院定数削減、選挙制度改革を約束すれば「明後日解散します」の言質をとり、安倍総裁は腰を抜かさんばかりに驚いていた。10減を目指していたが10増5減で根本的な定数削減にはなっていない。後の代表質問で野田さんが安倍さんを追及していた。「約束が守られていない」と。

削減するどころか、選挙のたびに自民党は議席を伸ばす結果になった。安倍総理は連戦連勝が評価された。

緊急事態対応でも福島第一原発事故での対応で野党・自民党は民主党。菅政権の対応を批判していた。放射能汚染シミュレーションを無視しての住民非難、冷却水不足でメルトダウンを起こしていたのを政府が発表を遅らせた。

ことの重大性から菅総理は総力で対応が必要と思い、自民党に副総理格、事故対応担当として入閣を当時の谷垣総裁に要請した。谷垣総裁は乗り気だったようだが自民党内で「民主党政権に協力することはない」という意見があって断念した。

そして今、安倍政権は「福島の復興なくして日本経済の再生はない」と事あるごとに被災地を訪問している。どういうことなのか。

今、新型コロナウィルス対策で安倍政権は四苦八苦している。ダイヤモンドプリンセスでの隔離が不完全だったことが今の拡大の要因になっている。そこを指摘した神戸大の教授がその映像を削減した。政府から圧力がかかったのだ。こんなことで安倍政権が民主党政権のことを批判することなどできないはずだ。

14日間の監視期間が過ぎ陰性で下船した乗客の中から陽性の感染者が出てきた。政府の対応の是非、市中感染の拡大に安倍政権はどう対応するのか。

緊急事態の対応は未経験のこともあって、どの政権でもてこずっている。互いに批判などできないはずだ。

対米の追随に温度差がある。自民党政権は日米同盟強化で支持率を保っているが民主党政権での鳩山政権は最初の外交を中国にした。中国にしてみれば気分が良かっただろうが、今の習主席の対日外交にどう影響しているのか。

尖閣諸島領海侵犯事件は、新型コロナウィルスで中国、日本が四苦八苦している今になっても続いている。国難のとき、支援物質を送っても友情など通用しない国柄なのだ。そこへ持ってきて4月に習主席の国賓待遇での訪日が予定されている。「中止かどうか」を安倍政権は中国側から提案されるのを待っているのではないか。

それと民主党政権の「事業仕分け」は国民に国家予算の実態を見せしめる効果があった。「廃止」「見直し」の判定が出ても大臣折衝で復活する内容が多かった。税金の無駄遣いを指摘し、民主党政権の公約の財源にしようとしたたくらみはあっさり消えた。予算取りする官僚のしたたかさだけが目立った。

今、安倍政権での赤字国債の発行は増えている。自然災害の多発で復興のための予算が増える一方、度重なる選挙での国民サービスは眼に余る。これでは何年たってもPBのバランス化などできない。

所でなぜか、安倍総理と日産前会長のゴーン被告とダブって見えないか。

ゴーン被告は2年で日産をV字回復させたことがカリスマ経営者として評価されたが、再建が終わると目標を失い(?)、私利私欲に走り日産を食い物にした。

安倍総理は一応円安、株高で日本経済は息を吹き返したように見えた。狙っていたデフレ脱却は未達だ。「2年で2倍」の物価目標も先が見えない。そんな時目標を失った安倍総理がお友達優遇の私利私欲に走った。わがままぶりは権力者と見間違える。誰が権力者に仕立て上げたのか。

そして、安倍総理は自民党の質を変えた。トランプ大統領が共和党の質を変えたといわれているのと同じだ。多様性が必要な政治にあっても自民党は安倍金太郎飴の状態だ。

日米の政治が変わるのは大統領選、総裁選を待つしかない。


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