2020年2月19日水曜日

習主席国賓訪日の同床異夢?:日中どちらからともなく「中止」を言い出せる環境にはないか


新型コロナウィルス肺炎の感染拡大が止まらない。ここに来て習主席の国賓待遇としての訪日も迫ってきたが、中国・習主席、日本・安倍総理にとってどちらからともなく「中止」を言い出せる外交環境にない同床異夢なのだ。

中国・武漢での新型コロナウィルス感染者、死者の数が日ごとに増え、日本ではダイヤモンドプリンセス号での感染者数が増える一方で拡大阻止の対策が効いているのか不安になる。

中国では政治的に重要な全人代開催が延期になったし、4月予定の北京モーターショーの中止、嵐の北京公演中止も伝わっている。全人代の延期は重要な政治目標よりも新型コロナウィルス肺炎の拡大防止を最優先したのだ。

習主席は自らの初動ミスを地方のトップの交代人事や新型コロナウィルスとの戦いを「人民戦争」といってごまかしている。

習主席が今、一番嫌がっていることは中国が孤立化することだ。中国への渡航禁止、中国からの入国拒否、さらには貿易の制限につながることを恐れている。

だからWHOの事務局長をして中国寄りのコメントを発表させ、その結果がWHOの初動ミスを招いたと批判されている。それでもWHOは「中国はよくやっている」と評価する。世界が事務局長の更迭を言い出した。

しかし、日本は中国全土ではなく、限られた地域からの入国阻止など中途半端な対応をしているが東南アジア諸国は厳しい対応だ。

シンガポール、ベトナム、フィッリッピンは中国からの入国拒否だ。そうだろう南シナ海での中国の横暴な行動に危機感を抱いているのだ。新型コロナウィルス感染者数も他国に比べて多い。

一方でカンボジアは友好を保っている。外相が中国を訪問、喜ばしている。

習主席もこの機に及んで外交を重視している。

ASEAN外相会議を要請し滞って来た経済、物流、観光への不安を払しょくするつもりのようだ。今の時期中国を交えた外交なんて珍しい。問題になっていた対米追加関税は1年間免除するらしい。これで対米輸入も増えるのか。トランプ大統領が中国に対してツイートしないのは何やら美気味だ。

そういうこともあり、習主席の国賓待遇での訪日は日本との友好関係を世界にPR出来る絶好のチャンスであり、4月実施となると3月初めには終息の動きがないと無理だが習主席のほうから「今回は中止」を言い出すはずがない。

日本もそんなつもりはないのか。ミュンヘンでの外相会談で「粛々と準備を進める」と言う。

安倍総理にとっても、度重なる日中首脳会談でも尖閣諸島周辺での領海侵犯、地下資源開発では改善の兆しが見えない。だから中国外交は実績なしと見られている。

そのため安倍総理は国賓待遇として招くことで習主席も対日政策を考え直すのではないかと期待しているのではないかと思えるし、だとすると日本側から「中止」など言えない。

今だって、尖閣諸島周辺では中国公船が領海侵犯している。武漢へ邦人救出に向かった航空機にマスクなど支援物質を積み込んだが、中国は友情がわかる国ではなさそうだ。

だから、習主席の訪日が強行されても日本が期待する外交上の諸問題は解決しない。新型コロナウィルス対応を「人民戦争」だと言っているぐらいだ。

3月になっても中国の感染者に改善が見えず、日本国内での市中感染が継続するようだと安倍総理の方から「中止」を言い出さなければならないだろう。

ロシアも新聞報道によると憲法改正で「領土割譲禁止」が盛り込まれそうだという。では北方4島返還はどうなるのか。対ロシア外交での北方4島返還は躓いている一方で、経済開発協力ではカネをせびり取られている。

難しい外交を迫られているのだ。



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