2020年2月19日水曜日

アベノミクスは破綻?:リフレ派旗振り浜田参与が今度はMMTを進めたか


リフレ派で異次元の量的緩和の旗振りをしていた浜田内閣官房参与もデフレを脱却できず今度はMMTを安倍総理に進言したのか。

今、政治は「桜を見る会」での安倍総理自身の後援会の政治資金規正法違反疑惑と中国発新型コロナウィルス肺炎での拡大防止で持ち切りだ。そんな時、新聞の首相動静を見ていたら久しぶりに18日午前中早い時間に浜田参与が安倍総理と会っていた。

浜田参与と言えばデフレ脱却を目指しで安倍政権の経済政策アベノミクスの第一の矢で異次元の金融緩和策の旗振り役を担った。ところがなかなか成果も出ずアベノミクス破綻かと批判を浴びていたが、「雇用が改善したのだから、それでいいだろう」と発言していたのを新聞で読んだことがある。安倍総理も津々浦々まで成果が行き渡らない状況だが、「雇用は改善している」と今までなじみの薄い経済指標の好転を持ち出して言い訳をしている。

18日の午前中に安倍総理と会い何を話し合ったのかと朝日新聞(2020.2.19)を見ていたら、浜田さんが「インフレになるまで財政拡大できるMMT理論について安倍総理に説明したらしい。財政危機にある日本にとってリフレがダメならMMTはどうかと言う話らしい。

さすがに安倍総理は慎重な見解を示したという。

日本は今、国、地方含めての借金は1000兆円を超え、対GDP比200%の先進国一悪い財政状況だ。財政赤字も欧米ではGDP比3%以内に抑えようとしているが日本は無理で、IMFからは消費税増税、緊縮財政を警告されている。

そんな時、日本経済を模範とした経済理論だというMMT理論がアメリカからやってきた。

それによると、ニューヨーク州立大のステファン・ケルトン教授が「自国通貨発行権のある国は赤字月に上がってもインフレになりまで赤字でもいい」と財政出動を打っている。根拠は日本経済らしいが、多くの専門家は財政健全化を優先するために「異論」「移設」と批判するが、「経済の変化を映す堅実な議論にのっとっているというのだ。

FRBのパウエル議長、クルーグマン教授も「非主流派の馬鹿げた理論」と批判する。

そのMMT論者の主張点はゼロ金利を設定しても設備投資が増えず、量的緩和に移行しても貸出量は増えない。今はおカネの量ではなく経済の質が変わったのだという。今の金融政策は効果が出ていないという。

そんな時、書評でもMMT理論は「異端」ではなく「堅実」な理論で事実に基づいた理論なのだというリフレ派の異次元の量的緩和策は非伝統的金融政策で事実に基づいていないと理論経済学者から批判されていたが、このMMT理論は事実に基づいた理論らしい。

浜田さんは「デフレ脱却に苦しむ日本にとっては良い解毒剤」とフグ料理に例えて説明したそうだが、安倍総理は「良い調理師がフグを料理するならいいが、そうでなければ危険」と警戒したそうだ。

脱デフレに良い処方はないか。いな、今のデフレは悪いのか。どうしてもインフレにもっていかなければだめなのか。

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