2020年2月26日水曜日

今日の新聞を読んで(340):復興五輪の光と影 何を見せようとするのか

何もかも一瞬のうちに失った被災地の復興は、街は整備できたが人が戻ってこないという大きな問題を抱える一方で、それぞれの立場により考え方がいろいろ、表と裏、復興が進む光が差す部分と未だマイナス遺産を引きずって処理に困っている影の部分があるのは当然でも、迫っている復興五輪、すぐに始まろうとしている聖火リレーでそれぞれの自治体の人は海外に何を見せようとしているのか。

朝日新聞(2020.2.25)「復興五輪 光と影」を読んで地域住民と復興した姿を見せようとする人たちとのギャップを感じさせた。

いつもは沖縄から始まる聖火リレーも安倍総理の意向で被災地福島から始まるようだ。復興に巨額の資金を注ぐ一方、たびたび被災地を訪れ取り巻き連中を引き連れて復興状況に満足げの安倍総理の姿をテレビで見かける。

地元関係者も復興が進んでいる光景を見せるのが常態化している。安倍さんもそのことは知っているのか。自分が見ない場所にはいろんな問題があることを。

復興整備事業で高台に新しい街が整備されるが、肝心の人が集まらない。戻ってこないのだ。駅を中心に住宅、ショッピングセンターができ、一見にぎわっているように見えるが場末には影の部分が残る。

聖火リレーのコースでフレコンが山積された箇所があれが急きょ撤去され更地になる。何事もなかったように。影の部分を見せることは悪いイメージになるらしい。影の部分も見せて復興の難しさを知らしめる方法も検討されたようだが、お祝いごとに悪いイメージはまずいのだ。

放射線量の高い場所もあったらしい。東電が急きょ除染作業をして基準値をクリアーできたらしい。

沿道に人を集めにぎわっているように見せたいらしいが、何しろ人がいないのだ。動員をかけても500人は難しいという。

住民の反応もいまいちだ。

新聞報道によると「きれいなところだけ切り取って見せようとする」とか、家族全員がなくなり一人ぼっちになった人は「祭りどころではない」と言う。

何やら安倍総理の一存で地域住民には関係なく、復興している姿を世界にアピールしたい意向を忖度し、関係者が光だけを見せるだけではないか。




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