2021年3月20日土曜日

どうなる物価2%目標:未達でも政策は間違っていない、ただ目指すだけか

 

日銀本店

市場にカネを流せば物価は上がり、円高から円安へ、リフレ派経済の「異次元の量的緩和」金融政策を2013年、安倍総理(当時)は当時の白川日銀総裁に代わり黒田総裁を任命、政策委員も任期切れになるたびに新しい委員にはリフレ派を日銀に送り込んだ。 

黒田総裁は「2年で2%」のキャッチフレーズで市場に期待感を持たせ、円高から円安へ、輸出産業を中心に日本経済は復興した。長い沈滞の経済からの脱出だ。 

その間、金融政策委員は9人中分かっているだけでリフレ派は4人、今後も異次元の金融政策を進めるのだ。物価目標2%は未達、景気の下降局面になると「躊躇無く更なる量的緩和に踏み切る」と市場に安心感、期待感を持たせた。 

海外では1%を超える物価上昇でも日本は1%を切る結果が続く。それでも「2%目標」を目指すが、日銀の予測でも2022年でも0.7%だ。黒田総裁の人気は2023年、目標を果たせないままに任期切れだ。 

そして今、金融政策の手が少なくなりマイナス金利、長期金利はゼロ、企業は安い金利で投資できるチャンスだが需要不足だ。マイナス金利は副作用として銀行経営を悪化させている。 

今までも時々、政策の見直しの話を聞いたことはあるが、新聞報道によると2月18日に黒田総裁が菅総理と会談し金融緩和を相当長く続ける必要があるが、政策効果を出すために総合的点検をすることを約束した。 

政策の見直しは楽ではない。日銀の失敗と見られれは市場の信用を落とすのだ。 

その見直し結果は、ETFの買い入れを柔軟化し6兆円の加減を削除した。そして新たに「貸出促進付利制度を導入するという。日銀の追加金利緩和で銀行の収益悪化対策として一定の金利を金融機関に支払うというのだ。 

要はマイナス金利対策なのだが、だったらマイナス金利を見直すべきではないのか。 

でも海外の動きにも影響される。

FRBはバイデン政権が200兆円の経済対策とすれば景気は加速、大規模金融緩和は早期に縮小するのではないかと見られているし、ECBは大規模金融緩和を維持するという(読売新聞2021.3.12)。 

新型コロナウィルス禍で需要は落ちている。新感染者数増、変異種感染拡大の心配がありながら21日に1都3県の緊急事態宣言は解除され2ヵ月半の宣言は解除になる。

ワクチン接種などの効果が出てくれば2年もすれば「季節性インフルエンザ」並みと言うことにならないか。願っている。

 

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