菅総理も専門家も皆が認める緊急事態宣言解除後の「リバウンド」への警戒をコメントするが、すでにリバウンドは始まっている。先に緊急事態宣言を解除した大阪周辺は実効再生者数が1.1~1.3と言う。神戸では変異種の感染者が38%と言うと市中感染が広がっているようで、今後は主流になるという。
宣言が解除されれば人出も増え、消費ものびGDP増、成長率もプラスが期待できる。コロナ禍による緊急事態宣言で消費が落ち込んでいたが、ワクチン普及も加わりマイナス成長からプラス成長に転じることが期待されるのだ。
朝日新聞(2021.3.19)で日本経済研究センターが1~3月期は5.82%減から4~6月期の成長率は年換算で5.83%増を予想しているのだ。
ところが経済の専門家である大和総研の神田さんは、「解除前でも感染者数は増えており、今の人出でも再び宣言に追い込まれるリスクはある。政府は人出につながるメッセージを極力控えるべきだ」と真っ当なことを指摘している。
大事なことだ。今でも飲食業やホテル旅館は予約が増えているようだし、観光地のみやげ物店は人出増を期待している。一方で、再宣言の可能性も警戒している。観光バス会社はツアー客の増加を期待する。
先日、孫の小学校の参観日があり行ってきた。4人グループで生活習慣のアンケート調査を実施、発表を聞いた。その中で「何がしたいか」との質問に「旅行」が圧倒的に多かった。「目的地」は、北海道、沖縄がダントツだった。家族で遠くへ旅行したいのだ。
解除の仕方によってはドッと観光地へ繰り出す可能性がある。
政府は人出にかかわるメッセージを極力控えるにはどうしたら良いのか。
GOTOトラベルでも山梨県のように安全対策はしっかりしているから「どうぞ来てください」的PRをどう思うか。
聖火リレーが始まると人出も増えるだろう。宣言中と宣言解除後では国民の対応が違う。テレビで映像が放映されると人出も増えるだろう。
ワクチン接種がドンドン進むともう安全だと誤解が増える。コロナ前の生活に戻ろうとする。
メデイアの人出状況の放映も注意が必要だ。飲食業の午後9時以降の状況、違法営業、観光地での人出ニュースは要注意だ。
感染者数の増加、実効再生産者数、病床利用率、検査件数、陽性率、変異種感染率などのニュースをしっかり流すことだ。県知事の安心させる発言は禁物だろう。その点、小池知事の発言は的を得ていないか。
恐らくこのままでは第4波、感染者数が増加するだろう。数理統計や経済学の専門家によるシミュレーションを国民の自粛に大いに役立てられないか。
どこの組織にも属していない若者など国民にどう情報を与え、協力させていくかが課題だろう。
対コロナでの安全対策は出揃っている。後は国民一人一人がしっかり守ることだ。菅総理や小池知事、各県知事の責任ではない。我々一人ひとりの責任なのだ。
一番よい方法は東京オリンピックを中止することだ。中止すれば「そこまで危険な状況なのか」と再認識させられる。オリンピックより、「私たちの安全、健康」をどう守るかだ。
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