米国バイデン政権の外交が動き出し、中国との対峙から一見、日本重視も見えてきた。トランプ政権では「陸海空で米国の優位を脅かす存在」と国務長官が言っていたが、トランプ政権の対中政策は広い分野に及んでいたが、注目は貿易収支改善のための高関税の掛け合いだった。
政権が変わって米中関係がどうなるか。トランプ政権に比べ緩和されるのではないかと危惧もされていたが、寧ろ多国間関係の重視での中国包囲網構築が見えてきた。
バイデン政権は中国を「安定して開かれた国際システムに挑戦する力のある国」「もっとも重大な競争相手」といえば、中国はアメリカを「他国の内政に干渉し動乱の原因」とし「社会主義現代化強国」を実践するという。
台湾、香港の民主化を妨害する中国政策は「一国二制度」の国際公約も破棄する行為で米国を中心に批判が激しい。これに対して中国は、世界は自由主義政府一色で良いのかと挑戦する。
多国間での中国包囲は日本・安倍政権が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」構想が採用され日米豪印の同盟強化が進む。政権誕生後、いち早くインド太平洋調整官にキャンベル氏が就任したことからも分かる。菅政権は喜んだ。
そしてトントン拍子で日米協議が進むことになった。
ブリンケン国務長官とオーステイン国防長官が来日2プラス2の協議がもたれる。その後、オーステイン国防長官はインド、オーストラリアを訪問、一方、ブリンケン国務長官は荒らすかで中国共産政治局員らと外交トップ会談をするという。
そして来月にはバイデン、菅会談が準備されているという。日本政府は世界で始めての対面トップ会談で日本重視の姿勢だと喜んでいるようだ。
でも、中国が指摘しているように新たなNATOを作るのか。欧州ではすでにNATOがある。ただ米軍の駐留費の負担でギクシャクしているらしい。トランプ政権時に増額を要求されたが、難航しているのか。フランスのマクロン大統領が「だったら独自の軍を作れば良い」と発言しトランプ大統領が怒ったことがある。ドイツのメルケン首相もトランプ前大統領から撤退か縮小を言われていた。
しかし南シナ海での米国の自由航行権確保の米軍艦船の航行を支援するためにイギリス、ドイツ、フランスも艦船の派遣を実施し対中けん制に同調している。
2月には尖閣諸島沖で展開する米軍に対して物資補給の訓練が計画されていたが中止になっている。バイデン政権は、尖閣への安保適用に本気なのか。
そうなると、日本も自衛艦隊の周辺海域への派遣、海外艦船の在日米軍施設へ寄港する必要が出てこないか。更には同盟国活動をする艦船への「集団的自衛権行使」もクローズアップするだろう。
日米豪印もインドには特別な事情がありそうだ。国境を接し、紛争も絶えない。インドはケースバイケースで利益を最大化する政策だという。どこまで信頼できるか。
中国が指摘する日米豪印そして欧州同盟国による新ししNATO構想も真相を突いていないか。
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