2025年3月31日月曜日

テレビ朝日「ポツンと一軒家」の昔と今:競合はテレビ東京の「何故そこ?」

 テレビ朝日の「ポツンと一軒家」は私の好きな番組で今は高視聴率の常連に名を連ねている。その放送も今と昔では違っていた。昔はグーグルマップで山奥でポツンと建っている建物をめがけ、取材班が山奥の狭い道を車で迫るシーンだ。今にも落ちそうな道を「危ない、危ない」と言いながら登っていく。

今は人気も出て皆さんが知っている。途中で道を聞くと昔は情報を教えてくれるだけだったが今は、軽トラで道案内してくれる。留守だと携帯で約束を取ってくれる。MCの所さんや林さんは「昔に比べると取材班も楽になったね」とスタジオで笑っている。

以前の内容は、良くて夫婦、男単身の生活だ。寂しくはないという。「どうしてこんなところに」と聞くと、先祖の墓があるとか、先祖が開発した田畑を守らなければならないという。何やら悲壮感も伝わってくる。

殆んど自給自足に近い生活だが、近くの店やスーパーへの買い物には車や自転車を使うという。下り坂なので行くは楽だが帰りは2時間ぐらいかかるらしい。それでも平気なのだ。日が昇って沈むまで仕事が決まっている。

山奥だから電気、ガス、水道はない。電気はランプ、水道は大変だ。離れた谷間からホースで山水を引く。大雨とか何か異変があると詰まるのでその復旧作業が大事だ。風呂は近くで集めてきた枝やまきを割って燃料にする。年を取ると大変だが、これも生活のうちだという。

多くの人は畑で野菜を作る。田んぼを持っている人は自給自足状態だ。水かいいからコメもうまいという。

山の上だから景色は言い。遠くに町が見えるがあの学校に通ったという人もいる。山道を何kmも歩く。日が暮れても歩いて帰ってくるというのだ。

驚くのはこの建物は自分で作ったという。「大工の経験があるのか」と聞くと、「本で読んだり、専門家に聞いたりする」らしい。戸などは廃棄されたものをもらってくるという。材木は近くに山から切り出したという。

そして最近の「ポツンと一軒家」は生活のグレードが上がっている。孫が遊びに来るのを楽しみに、宿泊できる建物、敷地内にはキャンプ場など遊べることができる。

仕事も持っている。収入を確保するために何らかの事業をやっている。田畑も広くコメは子供や孫、親戚に配るほど取れるらしい。野菜も子供たちに送っているという。

耕運機など農業道具もそろっている。だんだんになった田んぼは祖父が自力で開墾したという。石垣もきちんと積んでいる。これじゃしっかり後継ぎをやらないとと思う。

「一番の楽しみは何か」と聞くと、鉄窯で作ったフロに入って周りの景色を楽しむむことだという。最近では若い夫婦が山奥に入って来て事業をやっているれいがふえているらしい。

交通の不便さはあるが、慣れれば天国だ。考えてみると男は高齢になれば生まれた土地に返りたいと思うが、女性はどうか。どこから来たのかと聞くと隣町と言う人もいるが街で結婚し連れてこられたと言う女性もいた。

最近見ると「ポツンと一軒家」と言うより定年後を楽しむ「うらやましい」生活に見える。

ところが今、テレビ東京で「なゼ そこ?」と言う番組が出てきた。山奥の路線バスの終点の先に 秘境人を探せ」と言う番組だ。バスの終点を降り、歩いて山を登っていく、集落があり話を聞くが、「もっと先に住んでいる人はいないか」と秘境らしきところで暮らす人の取材をする。

これぞ「ポツンと一軒家」の当初の精神を生かしている。

うっかりするとテレビ朝日もテレビ東京に負けることにならないか。


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