2022年10月6日木曜日

誤った入金も出金の権利あり?:振込依頼は「虚偽の情報」か

常識では考えられない妙な裁判が始まった。山口県阿武町が誤って送金した4630万円を決済代行業者の口座に振り替えた田口被告が電子計算機使用詐欺罪に問われている。「虚偽の情報」かどうかが争点になるらしい。

電子計算機使用詐欺罪は「虚偽の情報」などを与えて利益を得ることが詐欺罪に当たるというのだ。田口被告は誤って入金されたと知りながら何も言わずに振込依頼をしたので罪に問われているが、弁護士は違った見方をしている。

弁護士は「誤った入金でも出金の権限はある」という最高裁の判例から「虚偽の情報」には当たらず、無罪だと主張する。

誰が見ても自分の口座におかしな入金があると調べて送金者に確認するはずだ。しかし田口被告は巨額な借金があったためにその決済に使ったのだ。「バレたらその時」とばかりにやってしまった「未必の故意」ではないのか。

誤った入金でも「知らない」といえば自分の金になるのか。一度第一条をよく理解することだ。

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