ロシアのウクライナ侵攻、中国の「力による現状変更」、台湾有事そして国内的にはインフレ為替問題と気の休まる暇のない政治局面で、米国が民主党vs共和党で民主政治の根幹を揺るがす状況には困ったものだ。
その要因に共和党がトランプ前大統領に煽られて正気な選挙が出来ていないことにもある。
今回の中間選挙では上院が民主50vs共和49で民主党がかろうじて主導権を握ったが、下院は民主203vs共和211でいまだ集計が終わっていないが共和党が優勢の「ねじれ」現象だ。当初、メデイアや専門家は共和党優勢を伝えていた。
バイデン大統領は「民主主義の脅威」といえば、トランプ前大統領は「すばらしい夜」と余裕を見せていたが、今はバイデン大統領は「赤い波は押し寄せなかった」と安堵する。
反対に伸びなかった共和党ではトランプ前大統領が敗北の原因を共和党上院院内総務のマコネルさんを「ボンコツ」「選挙資金の投入先を間違った」と批判を強める。
インフレ、人工中絶問題も争点だが、トランプ政治手法に穏健派、若者、無党派層が嫌気を指して離れていったとメデイアや専門家は見ている。
今回も負けた州では「選挙不正があった」と言い出すと共和党支持者が騒ぎ絶つ。前回の大統領選でもいまだ選挙不正があったと主張、議会襲撃事件まで引き起こした。さらにホワイトハウスを去るとき重要な公文書を持ち出し返還を要求されていること、裁判沙汰にもなっているらしい。
トランプ前大統領は自分が米国の民主政治の根幹を揺るがしていることを分かっていないのか。それとも多くの支持を得て自分がアメリカを強くしなければならないと本気で考えているのか。
「15日の重大な発表する」と宣言しているが、最後の激戦州の選挙結果が出るまで宣言を待てといわれているようだ。トランプさんの行動、発言が選挙にマイナスになると今は共和党員全員が想っているのか。
兎に角、今要望される政治家像は安定して強いリーダーだが、トランプさんはかき回しているだけ。自分本位のリーダーでは不適だ。
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