2022年11月10日木曜日

今日の新聞を読んで(579):五輪汚職、キーマン高橋元理事でたったの2億円で終わりか

 ここしばらく新聞、テレビで騒がれていた東京五輪の汚職事件も高橋元理事をキーマンに贈賄側で起訴5社、企業トップ12人、受託収賄、収賄罪で高橋元理事他3人が起訴され総額2億円で操作は終わったようだ。

巨額な資金を税金から支出してもスポーツイベントに訳の分からぬ経費が使用されるが、誰にもチェックされない。その理由が招致委員会、組織委員会が民間の公益財団法人で契約などは非公開なのだそうだ。

以前は、長野冬季五輪で不透明な経費支出があったとして問題になったが、結局はウヤムヤになり真相解明はできていない。

そのうちに東京五輪の招致、組織委員会ができたが、招致委員会では得体の知れない東南アジアの男性にアジア、アフリカ票を獲得するために数億円の資金が使われたという問題が出てきた。これと関連してか、当時のJOC会長の竹田さんがフランスから捜査対象になったということで竹田さんは辞任したが、真相はわからずじまい。

そして今回の東京地検特捜部による受託収賄、贈賄事件としての捜査だったが、これで終わりそうだ。

何事もそうだが何か大きなイベントがあると電通が関連する。大きなイベントに多くのノーハウを蓄積しているので素人の集まりの招致、組織委員会は重宝して電通に業務委託するのだ。

だから、テレビ朝日の羽島モーニングショーでも玉川コメンテーターが国葬での菅前総理の追悼演説を「電通が入っている」と間違ったコメントをして謝罪し、常時のコメンテーターを降板したほどだ。

今回のキーマンでもある高橋元理事は、電通でスポーツイベントを担当し、専務まで上り詰めた。

驚いたことに組織委員会では非常勤の理事で職務権限があいまいだったという。更に組織委員会のスポーチング局には多くの電通マンが出向し先輩、後輩の関係にあったから口利きはやりやすい。

高橋元理事からすると「みなし公務員」をどう見ていたかだが、非常勤の理事、職務権限もあいまいで贈収賄に関係せずとみていたのか。あるいは、「知らぬ存ぜぬ」で責任回避できるとみていたのか。

一連の捜査でも「関係ない」「やっていない」と否認しているという。普通なら参考人聴取では「やっていない」「関係ない」と否認していても正式に捜査と言う段階になるとあっさり認めるものだ。

あるいは、組織委員会前会長として参考人聴取を受けていたというから、場合によっては政界まで疑惑が伸びるのかと見ていたが、高橋元理事以上には責任追及が行かないらしい。高橋元理事が否認しているのも上に追及が伸びない壁となるためか。

こんな情勢の中で、2030年の冬季五輪に札幌市が手を挙げているという。呆れたものだ。

やるなら組織委員会を見直しチェック体制の強化、民間の公益財団法人にしても情報公開を徹底すべきである。大事な税金をオリンピック族のために使用するのはやめてほしい。





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