2020年6月17日水曜日

北の暴挙、南北事務所爆破:北の「八つ当たり」、トランプ大統領の責任も

北が南北事務所を爆破、ここまで北の金委員長が暴挙に出たのは、思うようにいかない経済制裁解除、南の支援に対する「八つ当たり」行為で、その背後にはトランプ大統領と金委員長との友好関係が保たれている(?)という誤解があるのではないか。トランプ大統領は大統領選を控え、北が核、ミサイル廃棄する北朝鮮問題の本質をはき違えていないか。

16日、北は予告通り開城の南北融和の象徴でもある南北共同連絡所を爆破、韓国との対話を拒絶し、軍事挑発もしかねないという。韓国は「これらの行為に対して責任はすべて北にある」との談話を発表した。

きっかけは韓国にいる脱北者が金委員長らの出自、対北批判のビラを風船でまいたことに激怒したという。それを許した韓国の文大統領への批判でもあったようだが、背後には大きな問題を抱えていた。

文大統領のアドバイスでハノイ会談に臨み、金委員長は寧辺の核施設を廃棄する代わりに経済制裁解除、経済支援を求めたが、トランプ大統領は拒否し物別れに終わった。あれだけ大々的に放映した金委員長のハノイ行きだったが何のお土産もなく帰国せざるを得なかった。

会談に先立ち、中国やロシアとの関係も強化し背後に両国があることをアメリカに見せしめるがどうだったのか。

トランプ大統領にすれば友好関係もあって譲歩も考えていたようだが、新聞報道では核廃棄に対する厳しい見方に転換した。寧辺の核施設の爆破による破壊行為はテレビや新聞で見たが入り口だけ爆破したようだし、別の場所では核施設が動いているとの情報をアメリカが持っていたのだ。

今まで通りの北のごまかしは通用しなかったのだ。韓国の文大統領もそこまではアドバイスしなかったのではないか。会談を持てば何らかの進展が期待できると安易に考えていたのかもしれない。

その後、北は核実験、ミサイル開発、発射実験で挑発行為(?)を繰り返し、実力を世界に鼓舞しているように見えたが、新型コロナウィルスで9割を占めていた中国からの輸入を立ったために国内経済は疲弊、新聞報道によると平壌でさえ配給がうまくいかず、軍にも不満が高まり、政権維持も厳しくなってきたようだ。

南北朝鮮問題、北の核、ミサイル問題をアメリカのトランプ大統領に頼ってはいけない。大統領選を控えトランプ大統領はそんなことより、金委員長との2人の友好関係維持に執心しているのだ。ボルトン氏が指摘しているように「再選と関係ない決断を見つけるのは困難」なのだ。

まずは、大統領選でトランプさんが再選されるかどうか。

トランプ大統領ー金委員長の二者会談ではなく、以前のように6者会談に戻すべきだ。

そして玉虫色の核廃棄、ミサイル廃棄でなく誤解を与えない内容をしっかり詰めるべきだ。

北の問題は核、ミサイルばかりではない。金体制を人道面でどう評価するか。今のままの体制での南北統一など考えられない。日本にとっては拉致問題がある。おそらく金恩正委員長では決断できないだろう。拉致問題は前の金正日時代の悪徳行為で、否定することは自分の体制を揺るがすことになりかねない。

トランプ大統領に拉致問題解決を頼み込んだためにイージスアジョアなど高額な軍事施設の購入をせざるを得なかったが、この施設も技術的問題があり計画の「停止」を河野防衛大臣が発表した。約束した安倍総理も認めざるを得なかったようだが、自民党防衛族は猛反対している。

アメリカ大統領選後、対北戦略を再検討すべきではないか。







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