2020年6月16日火曜日

今日の新聞を読んで(365):かき乱し後片付けしない小池さんの政治手法

18日の都知事選告示を前に「れいわ」の山本さんも参戦し候補者が入り乱れての混戦模様になってきた。当初、予想では小池有利とみられてきたが決して安泰とは言えず、表では「都民ファースト」を標ぼうするが、裏では「自分ファースト」、メデイアは国政を狙っているとみる。

小池都政の4年間は何だったのか。「7つのゼロ」目標は未達で検証すらせず、今後も目指すという。大仕事は新型コロナウィルス対策だろう。

最後は選挙対策と思われる行動が多く「選挙に関係ない決断は何だったのか。見極めが必要だ(この項、ボルトン氏がトランプ政権暴露本で書いたことを引用)。

自治体の首長ともなると何かやっていないと忘れられる存在だが、小池さんは頻繁にテレビに顔出しすることを忘れないパフォーマンスだ。

しかし、その政治手法は従来の政策をかき乱し、後片付けしない(*)責任回避は安倍総理とそっくりではないか(*日大岩井教授談)。

国政政党「希望の党」設立に際しては今の野党統一を不可能にする事態を引き起こした張本人だ。2017年「希望の党」を立ち上げ自民党に対抗し野党結集を試みたが、民進党から合流する議員らを政策で選別、「排除」発言で大失敗した。その時の状況が立憲民主党と国民民主党の野党統一の弊害になっている。おそらく今後も解消することはないだろう。

小池さんは党首を辞任し「都民ファースト」を標ぼうするが、今でも国政復帰を狙う動きも見せる無責任さだ。

今まではバックに実力者がいて取り立てられていたための存在感であって、小池さんがトップでは何もできないのだ。

前任者の政策を否定し見直しするも元に戻る無責任さは「豊洲移転問題」で証明済みだ。築地との共存、豊洲市場の問題点を挙げ、1年間の見直し期間を置いたが結論は「やっぱり豊洲」で、何だったのかと批判が大きい。築地再開発はどうなったのか。

東京オリンピックは猪瀬政権の後を受け継いだが、「中止」か「延期」かでは安倍総理と延期で共同歩調をとっては見たが、延期により発生する費用負担は3000億円とも言われ、東京都の負担はどうなるのか。さらにはオリンピック後の施設維持管理でも都民に負担を負うところが大きい。都財政をどう考えているのか。

さらに大きな問題は新型コロナウィルス対策での生活、事業支援で近隣自治体の知事が「うちでは東京のまねはできない」と嘆くほどの大判振る舞いで財政調整基金の9000億円は底をつく結果になった。

新型コロナで経済活動も停滞し税収も大幅にダウンする現状でこれらの出費のどう対応するのか考え方がわからない。

他の候補者は「小池の負債」と批判すればいいが、小池さんは自分のことだ。責任回避はできないだろう。

「東京アラート」で大阪とは違った対応を見せつけようとしたが、指標がいまいち安定しないままに発動し、選挙対策で急いで解除、その後新感染者数が20人台から50人近い感染者が見つかる事態になったが、モニタリングの7つの指標を見直し発動条件を緩和する方針に打って出た。少々感染者が増えても東京アラートを発動する機会を少なくし、11日の解除を維持しようとしているのか。

出馬表明の記者会見で「東京を変えれば日本が変わる」という。どこかで聞いた言葉だが、あれほど敵に回した石原さんの言葉だった。

1期目の「東京大改革」に変えて「東京大改革2.0」を公表した。「都民の命を守り、稼ぐ東京の実現」「人が輝く東京」「都民ファースト、行政改革、構造改革」を掲げた。数値目標に懲りたのか、今回は数値がない。いかようにもとれる評価を狙ってのことか。

何を考え、何を目的にしているか、都民ファーストは表向き、裏に「自分ファースト」があるのはわかるが、都民は人気度、知名度でコントロールされ、女性である存在が大きい。男性だとすでに追放されているかもしれないのだ。そんな小池さんに後4年託せるか。

都政を混乱させ、後片付けもせず、無責任に去っていく政治家であることを認識すべきだ。初の女性総理候補なんてとんでもない。自民党にとっては女性なら誰でもいいのだ。


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