2020年6月19日金曜日

ボルトン氏回顧録(1):トランプ外交の表裏、再選策略と関係するのは?

メデイアでボルトン氏の回顧録がうわさになりトランプ外交の裏表を暴露、「トランプ氏の重要決断で再選の策略と関係ないものを見つけるのは困難」と指摘していることに注目、アマゾンで購入すべく「ボルトン暴露本」と検索したらヒットし、約3400円で予約受付という。「今すぐ予約受付」をクリックしたが、自分の力では読み切れないと思い翻訳本に期待することにした。

そしたら、今日(6月19日)の朝日新聞「習主席に再選協力 トランプ氏「懇願」」、読売新聞「習主席に再選協力」の記事が目についた。「ウクライナ疑惑に続く火種」(朝日)、トランプ氏「ウソ」反論」(読売)とのサブタイトルもついている。

ウクライナ疑惑はセレンスキー大統領に自分の選挙が有利になるよう求めたらしく、何やら先の大統領選でのロシアンゲート事件疑惑と被らないか。もちろんトランプ大統領は否定するが、疑いは消えない。

「アメリカ第一」を掲げ、疲弊した産業、雇用を回復するために貿易赤字の大きい中国に対して収支の改善を狙い高関税をかけると中国も高関税で対抗してきた。米中貿易摩擦は世界経済に大きく影響することになったが、なんだかんだで表では厳しい交渉の末に「第一段階の合意」こぎつけたことになっているが、裏では、G20大阪での米中会談でトランプ大統領が選挙に有利になるよう懇願し、習主席がそれの答えたようだ。中国は大量の農産物を輸入する代わりにアメリカは関税を下げた駆け引きの結果らしいが、新型コロナウィルスで実施には至っていないか。

人権問題でも関心はないようだ。米国での黒人を白人の警察官が逮捕した時死に至らしめ、人種差別が大規模デモとなり、州兵や軍隊を投入し抑え込もうとしたが、国務大臣、国防大臣に反対されあきらめたという。

習主席がウィグル族の収容施設の建設に言及した時、トランプ大統領は同調したともいう。香港での「逃亡犯条例」で中国に対する大規模デモでも「巻き込まれたくない」というのが、本音だったようだが、今日の新聞でウィグル人権法、香港人権・民主化法、TAIPEI法、チベット政策支援法など中国に圧力をかける法案が相次ぎトランプ大統領も国内事情から仕方なくサインしたそうだ。

朝鮮半島の平和、安全のため北朝鮮に核、ミサイルを廃棄させる米朝交渉も遅々として進まない。アメリカを交渉の場に引き出し、経済制裁の緩和を願う北朝鮮は南北事務所を爆破する荒手に出た。そこまで国内経済は疲弊しているのだろう。

ハノイ会談では「寧辺の核施設を廃棄したのだからアメリカも譲歩せよ」と金委員長は迫ったが、トランプ大統領はその程度では応じられないと拒否し決裂した。

しかし、交渉の進展はないものの、トランプ大統領にとっては「金委員長とは良好な関係にある」と「2人だけの関係」を重要視している感じだ。大統領選でも2人の良好な関係をアピールしたいのか。

ポンぺオ国務長官は「成功する確率はゼロ」といったそうだ。国務大臣の見方が正当だ。

こういう状況だから安倍総理がトランプ大統領に米朝会談で日本の拉致問題を頼んでもどの程度話しているのか。「話しておいたよ」と連絡を受けたと安倍総理はいうが、「今度は私が直接金委員長と前提なしで会談する」とやる気を見せるが北が相手にしない。

その一方で、安倍総理はトランプ大統領にお土産を持参する。それがF35A, イージス艦、イージスアショアなど米国の高額な兵器の購入なのだ。「晋三は何か言うとすぐ買ってくれる」とトランプ大統領は満足だ。これも選挙対策なのだ。

注目は日本がどう見られているかだ。

新聞では貿易関連の会合で日米同盟の話が出た時、真珠湾攻撃を持ち出し嫌がったという。米国の軍事施設、米軍人に多大は被害をもたらした戦争は当然に嫌だろう。

日本にいい感じは持っていないのにどうして安倍総理とは友好関係(?)を保っているのか。トランプ大統領のいうことを何でも聞く、再選にはうってつけの人間とみているのだろう。

在日米軍の駐留費の増額を要求している。そうでないと縮小すると脅している。5倍要求は1兆円にもなる。中国が尖閣諸島周辺の領海侵犯を繰り返している。日本は日米安保で中国をけん制したいところだろうが効果がない。トランプ大統領はどう考えているのか。「かかわりたくない」が本音かもしれない。

安倍総理はこの暴露本をよく読んだ方がいいのではないか。トランプ頼みの外交は他の先進国の首脳はすでに見抜いて距離を置いているのではないか。









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