2020年9月15日火曜日

今日の新聞を読んで(390):菅新総裁の「無派閥」「仕事」「改革」とは

今回の自民党総裁選は なんの感動も起きない古い自民党を見せつけられた。実力者、派閥の長が音頭をとると雪崩のように菅支持に動き、思考停止状態の自民党国会議員を見せつけた。

そんなことがわかっているのだろう、菅新総裁は「改革」「仕事」をやたらと主張しているがその実態はどうなのか。

菅さんはしきりに「無派閥」という。その無派閥とは何だったのか。石破さんが派閥を作らないといっていたが「石破派」を立ち上げ活動を始めると言行不一致と批判された。一方菅さんは「無派閥」を自称するが今回は派閥票を固め「数の力」を見せつけた。表向き自分では何もやっていないというが派閥の長と会談し支持を得たではないか。

しきりに「仕事をしたい」という。

解散・総選挙を前に「圧勝」に仕事で答えようとする姿勢なのか。「国民の信頼を得る政府」というが安倍継承ともなると「森友学園」「加計学園」「桜を見る会」の民主政治の根幹を揺るがす安倍さんの「負の遺産」にどうこたえるか。調査済では仕事にならない。

新型コロナウィルス対策では安倍政権は国民の支持を失った。官邸に巣くう官僚を重用したための失敗と言われているが菅さんは官房長官としてどうかかわったのか。その新型コロナ対応が今後の重大な仕事になる。

「改革」意欲を強調するが寧ろ石破、岸田さんが主張していた点ではないか。菅さんではどう違いを出すのか。「自分の政策にあった人を重用する」ともいう。では民意をどう組み上げていくのか。

菅さんは規制改革を挙げている。アベノミクス継承の一つだろう。

役所の縦割りを打破するという。遅れている役所のデジタル化、デジタル庁の創設、マイナンバーカードと健康保険証、安倍政権でもできなかった。既得権益との戦いも携帯電話料金の値下げがあるが、一方で力を入れているカジノはどうか。新しい既得権益だ。

悪しき先例主義を挙げている。官僚は先例を重要視する。過去の事例に基づき新しい事例を処理する。多くは官庁の既得権益に関係するが、そういった悪例も打破するのか。

各都道府県の自民党幹部の要望に「地方重視」がある。東京一極集中も地方分散の重要性を見せしめた。菅さんは秋田県出身だ。でも地方は過疎化が進んでいる。地方にこたえるために無駄な投資が増えることを危惧する。

新型コロナ対策は喫緊の課題だ。感染防止と社会経済再生は両輪にするには難しい。WHOの事務局長も言っているように「リーダーが顔を出し先頭に立つ」べきだ。正確な情報を提供することが政府の信用を得、収束を早めるのだ。

国難にあっては総合力が大事だ。一部の官僚を重用するのではなくあらゆる力を結集する対応が菅さんにできるか。




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