2020年9月23日水曜日

今日の新聞を読んで(392):常任理事国米中ロが紛争当事国では国連も存在感なし

国連75周年記念に当たる22日から始まった国連総会でグテーレス事務総長が「安保理にもはや今日の世界情勢と合っていない」 と存在感の薄さと改革を訴えたが、所詮は無理な話だ。米中ロが今日紛争の当事国である。調整などする国があるのか。

さらに常任理事国の米中ロ仏英に拒否権が認められているのだ。米中ロが自分の国のことに関しては拒否権を使用するので「国際の平和と安全」を守る安保理事会の役目などやっていない。

米は「アメリカ第一」を主張し自国の権益を守る。中国とは経済戦争勃発、イランの核合意も離脱した。

中国は米国と経済戦争、南、東シナ海では島の軍国化を目指し近隣諸国と係争中、国内ではウイグルで人権問題を起こしている。ロシアもウクライナ併合で経済制裁を受け、国内経済は疲弊している。

昔は資本主義(自由主義)vs社会主義で米、中国、ロシアが対峙し、今は自国第一(米)vs多国間主義(中)で何やら米中が逆転している格好だ。

新聞報道によると22日から始まった国連総会もコロナ対策で事前録画形式をとるというがトランプ大統領は「中国ウィルス」と言い188か国で死者が出、中国とWHOは結託して「人には感染しない」とウソ情報をながしたと批判、「中国は責任をとれ」と主張した。

一方中国は新型コロナウィルスを政治問題化するのを批判する一方、単独保護主義を批判し中国は国際協調を強調した。

米中対立がグテーレス事務総長の意向通りにいかないことを見せつけた。

国連改革は安倍さんも力を入れていた。日本、インド、ブラジル、ドイツの常任理事国入りを目指し、勢力を増すアフリカの説得のために多くの外遊を繰り返した。

しかし、以前日本の常任理事国入りを拒否したのはアメリカだったのだ。

トランプ大統領はアメリカの思うようにいかないことで国連脱退をにおわせたこともある。国際連盟から日本が脱退して戦争への道を進んだ苦い経験がある。


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