2020年9月9日水曜日

自民党総裁選を考える(4):今こそ、「継承」より「修正「転換」のときではないか

 

後1年、「あの悪夢のような安倍政策」を我慢するのか。そうだろう「継承」を謳う菅さんが国会議員の8割を占め、更に地方票にも食い込もうとしているのだから「菅圧勝」か。

自民党議員も本質的には広く国民の代表だ。実質上総理を選ぶ選挙で派閥にこだわり思考を停止して良いのか。

今こそ、岸田さんの言う「修正」、石場さんの言う「転換」が必要ではないか。新型コロナウィルス対策では菅さんは安倍さんが提唱した「政策パッケージ」を推進するという。一方、岸田さんはPCR検査の拡充、石破さんは特措法の改正と安倍政権ではなかなか進まなかった政策を進めるという。

アベノミクスだって何を継承出来るのか。第一の矢の異次元の金融緩和は国債の大量購入、ゼロ金利政策で市場はゆがめられた。第二の矢の財政出動も赤字の積み増し、第3の矢の規制改革も安倍人脈につながる特定の人間の利権につながっただけでは評価が難しい。

アベノミクスの成果も「非正規労働者の増加による雇用の創出」だけで物価上昇2%達成は7年間一度も経過していない。「何時まで続けるのか、出口戦略は」ということになる。

そこで岸田さんは目立ってきた格差拡大を是正するというし、石破さんは内需拡大、地方分散政策を進めるという。菅さんは何をしたいのか分からない。そりゃそうだろう、アベノミクスは行き詰まっているのだ。

菅さんは「縦割り行政の打破」を言うが内容を見れば自分の人脈の優遇であり、内閣人事制度の悪用だ。決してほめられた内容ではない。

自民党議員も何か甘い汁をのめるのではないかと菅さんに群がるが、そんなに甘い汁はない。党役員人事、内閣改造が終われば群がった連中も去っていくのではないか。

菅さん、岸田さん、石破さんの推薦人を新聞で見てきた。

岸田陣営はほとんどが岸田派で4人が谷垣グループだ。国会議員の中での支持の広がりがないことが分かる。

石破陣営は竹下派1人、谷垣グループ1人、無派閥3人、残りが石破派だ。推薦人を集めるのも苦労するだろうと見られていたが意外に集まった。自民党議員の中でも考えが違う人もいるのだ。

菅陣営は主要派閥から万遍に支持を集めている。

驚いたことに谷垣グループは3陣営に推薦人を送り込んでいるが、岸田陣営が一番多い。宏池会の関係か。

総裁選の結果がメデイアの予想通りに終わったら自民党もたいした政党ではないことだ。

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