2020年9月30日水曜日

今日の新聞を読んで(397):自然災害の脅威、どこに住めばいいのか


「ここに住んで70年、こんなことは初めて」 と被災地の年配者がコメントするシーンが見られる。集中豪雨、台風、地震、津波による災害は年々脅威を増し、新たな被害をもたらす。しかしその要因はすでに分かっていることばかりだ。地球温暖化が明らかだがアメリカのトランプ政権に見るように否定的で遅々として温暖化対策は進まない。

災害が起きるたびに危険地域から安全な場所に「街つくり」を国や自治体は目指す。「都市再生特別措置法」改正で崖崩れ、洪水、津波災害が起きる「災害レッドゾーン」に施設を建てることを禁止、「町としての開発」が禁止される。

市街化調整区域では住宅を建てるときは安全対策、避難対策を建てなければならないし、すでに住んでいる人は移住を促される。

立地適正化計画で人の居住を促す「居住誘導区域」を設けるという。しかしイエローゾーンのことを考えると大半がこのゾーンにひっかかる問題が出て見直しが必要になるらしい。

災害に弱い地域と言うと河川敷付近は堤防の決壊、大きな河川と小さな河川が合流する地域はバックウォーター現象で堤防が決壊したり、浸水の危険がある。都市開発が山間部に移れば背後の山を抱え急傾斜地になり山崩れ、埋め立て部分は流出する危険がある。

平地の海岸沿いは津波被害を受け、甚大な被害をこうむることはわかっている。

河川の埋め立て地、田んぼ跡地の開発は軟弱地盤、地震時に揺れに弱い。

また断層上に建つ施設、住宅は地震時倒壊の危険がある。ただ活断層や断層が分かっている場所はいいが、多くの場合は不明なのだ。

また危険を回避する手段としては古い地名を確認する手もある。沼、河、谷など昔の地名で表示されている地域が新しい住居表示で消滅している。注意が必要だ。

自然災害の脅威が増すにしたがって「150年に一度」が「千年に一度」の降雨を検証しなければならないことになると都市開発は難しくなる。

いったいどこに住めばいいのか。

一度被災しても大都市、その周辺はそれなりに安全対策を取りながら災害復興が進むが、過疎地と見られている地域の復興はどうなるか。巨額な資金を投入し復興計画が進むが問題は「人が戻ってこない」ことだ。

私の住んで居る東京も首都直下地震、南海トラフ巨大地震の発生が危惧されている。豪雨による河川の氾濫、浸水は地下鉄で都心部にも被害が出るが「すぐには起きないだろう」と安全バイアスで考えているが、実際に起きたときどうするか。自分の今後をシミュレーションしてみる必要がある。

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