2020年9月17日木曜日

何時までもつか 菅内閣:安倍政策の検証なき安倍政策継承内閣の行方

国家観なく、何ら検証することなく安倍政策継承を標ぼうする菅内閣。経済はスガノミクスというが104円の円高、株価は20円高でご祝儀なし。アベノミクスもしっかり責任をもって前に進めるというがスガノミクスもリフレ派経済では成果は期待できないか。 

78か月の検証なき政策をさらに1年継承するというのか。 

新内閣の顔ぶれをみて手堅く、安全運転と専門家は言うが、新型コロナで国難の時に女性閣僚増、新人起用でサプライを衒う余裕などない。むしろ新入閣で不祥事が出ることを避けている。 

それでも「国民のために働く内閣」、新型コロナウィルス対策と経済の立て直し、「規制改革はど真ん中」と縦割り行政打破を目指す。 

強面で暗い感じの菅総理は「苦労人」「たたき上げ」で人物像を作り上げようとしているが、今週発行の週刊誌は「裏の顔」を報じる。親密企業、カジノ誘致、GOTOキャンペーンでは企業との密着性がうかがえる。 

兎に角、「働く内閣」「働きたい」を口にするが、今までの内閣は働いていなかったのか。解散総選挙もスケジュールに乗ってくる政局では兎に角働いて実績を出さなければ自民党総裁選は何だったのかということになる。 

新型コロナ対策は誰が総理であっても最初に取り組むテーマであるが社会経済活動再生というおおきなテーマを抱えている。GOTOキャンペーンでは東京を対象に加え、イベントの制限緩和と自粛、規制緩和に前のめりだが、政府の専門家は9月の状況を見ての判断を促す。感染状況のステージ3に東京をはじめ10都府県が含まれているのだ。 

アベノミクスを前に進めるといえば規制改革だ。安倍総理は身内に有利な規制改革、岩盤規制に穴をあけたが菅総理は縦割り行政打破を掲げる。デジタル庁の創設もその一つだ。河野さんが担当大臣になった。以前から無駄排除の運動をしており、民主党政権での事業仕分けはうらやましかったはずだ。 

アベノミクスを前に進めるのであれば異次元の量的緩和をどうするかだ。日銀政策委員はリフレ派経済で占められゼロ金利、国債買い入れ、経済停滞がわかれば「躊躇なく量的緩和を強化する」という。しかし今どこの国の中央銀行も金融政策で行き詰まっている。

首謀者である安倍総理が辞任した今、日銀の金融政策はどう変わってくるのか。 

安倍外交はどうだったのか。安倍さんは「国益を守った」と自負しているが実際はどうか。アメリカ大統領べったりの日米関係、ゴルフ外交、お土産外交、兵器爆買い外交は菅さんではまねができないだろう。むしろ恥ずかしい外交だった。マクロン大統領やメルケル首相と歩調を合わせることが大事ではないか。

安倍さんは任期中に176回の外遊を繰り返し、今までの首相では最多という。国連改革などに取り組んだが、対ロ、対中、対北外交はすべて手詰まり状態で菅総理に向けられた祝電の文面通りには進まないだろう。

そして安倍さんには大きな「負の遺産」がある。どの程度継承するのかわからないが、「桜を見る会」は中止、森友事件での再調査はしないという。

あるメデイアは「法の秩序 疎かなわぬ政治を」と警告する。公文書偽造、隠ぺい、集団的自衛権行使のような閣議での憲法解釈、野党の国会召集拒否は裁判でも違憲という。国会軽視の恣意的運営は民主政治の根幹を崩した。菅さんは官房長官にあってどんな判断をしていたのか。 

孫が学校から帰ってきて「じいちゃん 名前が売れて有名だと有利なのか」と聞く。「何のことか」と聞き返すと「自民党総裁選でみんな菅さん有利」とみている。菅さんは「令和のおじさん」で子供にも名が売れたのだ。 

ただそれだけで菅内閣が誕生したとは思わないが、果たしていつまでもつ内閣なのだろうか。


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