温暖化による海水面温度の上昇により来襲する台風は巨大化する一方だが、予期せぬ洪水、土砂崩れそして強風による飛来物へ私たちはどう対応すればいいのか。考えさせられる今回の9号、10号連続の台風被害だ。
920hPa、風速70~80m、相当強力な台風10号、気象庁は特別警報級といい、「命をまもる行動を」と繰り返す。テレビの気象情報を見ると気圧配置も同じで9号の後を10号が続く。台風の目もくっきりとしてきた。
日本付近の海水温は30℃、これでは台風の動力源になる水蒸気も増える。27℃で台風が発生するというがその度を越している。ところが近づくにしたがって勢力が落ちてきた。海水面の高い温度が9号が通過した後、攪拌され下がったのだ。940hPa、風速も落ちる。
南大東島など普段は見ない南海の台風の通り道の島の状況がテレビで報じられる。本土と変わらない日常生活だが島民は慣れているとはいえ、今回の勢力は大きい。
九州、四国、中国地方の被害状況が伝わってくる。
洪水はハザードマップで予め把握できる。被害地区とハザードマップを重ねるとよく一致する。予期せぬ土砂崩れも急傾斜地の下ではどこも危険が潜んでいる。30度以上の傾斜地は法律で指定され警告されている。
山の崩壊面に地下水が上昇すると山崩れが起きる。普段出なかった個所に水が出たり、小石がゴロゴロ転がってくると警戒だ。崩れる前にガスの匂いがすることもある。とにかく傾斜面の下に住む住民は避難が大切だ。
いつもは洪水、山崩れが注目されるが、忘れてはいけないのが強風による飛来物での被害だ。広域に甚大な被害を及ぼす。
老朽化した木造建設物の屋根、屋根瓦、壁の剥離、屋外に設置されたスタンド、看板、小屋、立木による被害が大きい。
電柱の倒壊は広域に停電を起こす。強風に耐える強度を増す設計も先の千葉県での台風被害ではっきりしている。根こそぎ倒れる電柱もあれば途中でぽっきり折れる電柱もある。電線が強風を受ければ大きな力がかかる。
地域の防災はハザードマップのほかにこういった飛来物による被害が及ぶ地域のチェックも必要なのだ。
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