2019年10月14日月曜日

台風19号被害:二階さんは「まずまず」と言うが、少なかったところは「何故か」考えてみよう


自民党幹事長の二階さんは19号台風の被害について「まずまずで収まった」と言いうが、日本全国で被害が拡大している。被害が想定より少なかったところも「何故か」考えてみる必要がある。台風の規模、気圧配置、進入コース、海岸では高潮などでたまたま違っていただけで、いつもこうだとは限らないのだ。

二階さんは弁解で「日本がひっくり返るような災害、それに比べれば・・」と釈明したが、「日本がひっくりかえるような災害」とはどんな災害を想定しているのか。おそらく首都が甚大な被害をこうむり政治、経済に大きく影響が出る首都直下地震のような災害を考えていたのだろう。

だとすると、先の復興担当大臣が派閥の会合で「東北でよかった、東京だと・・・」と言う意味の発言し辞職に追い込まれたことがあるが、二階さんも自民党の政党だが辞職すべきではないか。

実のところ19号は情報では940hPa、最大風速40m、瞬間風速60m「強い台風」で広範囲に暴風雨被害が出ることはわかっていたが、意外に私の住んでいる東京都大田区は19号よりも15号の方が場所だけに限ってみると被害が大きかったのではないか。それでも日本全国甚大な被害が出ている。それぞれの被害は想定されていたものだが、何しろ規模が大きすぎる。

今回の台風19号は午後7時に伊豆半島に上陸、東に進むと15号と同じコースで東京湾を通ると考えていたが、実際には北寄りで町田市を通過した。

ANNニュース 2019.10.12

午後6時、午後7時になっても大したことはない。台風がどこにいるのかと思ったら町田市だった。私の住んでいるところは近くに呑川がありこの川は大雨の時増水し氾濫する危険もありハザードマップで指摘されている。今回は午前中に高齢者は非難するようにレベル3の警告が出、続いて4も出た。

私はマンションの4階だが1階は浸水の危険もある。以前に集中豪雨の時に、道路から30cmまで増水してことがある。側にあった会社の事務所が引っ越したが、すぐに別の会社が入ってきたが、この事実を知っているにか。
400人ぐらいの人が避難したそうだが、氾濫することはなかったようだ。

2019.10.12 午後9時ごろ 筆者写す
雨も大して降らず、水位も通常と少し高いぐらいか

19時過ぎても風雨が強まらず、この時は伊豆半島に上陸した時だ。21時ごろ東京近辺と思っていたが、さすがに車、人の往来は無くなったがマンションなので外の音は聞こえないままに23時になった。雨も止み車が動いている。

何でこうなったのか。

今回の19号はコースが少し北寄りで東京は町田市を通過した。15号は千葉市だった。テレビの伝える風雨情報も台風の北側に強雨域が広がっていた。東京都、山梨県、長野県そして進行方向の埼玉県、群馬県の山間部で広く雨が降っている。風も南東の風、赤い矢印で強度が示されているようだが、今回は大したことはなさそうだ。

日本気象協会


15号の時は雨、風が窓に叩きつける音が響いていたが今回はそんなこともない。

一応風雨対策としてベランダの飛びそうなものは片づけ、雨水溝に雨がたまっていたので排水口を掃除し、ランタン、懐中電灯を買ってきた。携帯ラジオも取り出した。近くの保育園では窓ガラスに養生テープを張っていた。ガムテープを張った事務所もあった。

相当被害が予想される「強い台風」で狩野川台風を例にだして気象庁は「命を守る行動」を促す。一都6県、静岡、神奈川、東京、埼玉、群馬、山梨、長野に「大雨特別警報」を出し警告をする。今までに考えられない状況だ。

日本気象協会

自衛隊も17000人の動員体制を取ったというし、官邸も対策本部を設置したとテレビは伝える。

夜だが被害も報道される。多摩川など主要河川に増水の状況がテレビで流れる。
利根川の二子玉川で氾濫し街に水が流れ込んでいるという。川崎側も支流から氾濫し武蔵小杉あたりが浸水しているらしい。二子玉川の浸水は翌朝の読売新聞で原因がわかった。この場所は堤防のないところと言う。整備計画を提案しても住民は「景観が大切」「家をのぞきこまれる」という意見が出て同意が取れなかったそうだ。

あまりにも身勝手すぎないか。これでは人災だ。

千曲川の堤防決壊も甚大な被害が広がっている。浸水住居からヘリコプターが救助活動を行っている。いつもの自衛隊の活躍ぶりだ。特別老人ホームでは入所者の移動だ。消防関係者がボートで救出している。新幹線基地も浸水したという。決壊場所を新聞の報道写真で見ると、河川の形状が気になる。濁流が渦巻く箇所ができ堤防の土が抉られて数十m決壊したのだ。蛇行する河川では起こり得る現象だ。

これからも地球温暖化などで日本近海の水温が27~30℃になると、強烈な台風が近海で発生し勢力を増しながら弱まることなしに日本を襲うことが多くなる。今までは九州、西日本が台風のコースだったが、今回の台風で東京、首都圏も直撃されることがわかった。

河川の氾濫は堤防の増強などハード面で対応するのは財政的に厳しい状況だ。数十年に1回の災害のために巨額なカネを投資するのかと言う話になる。まずは国民一人一人が「危険予知」の意識を持つことだ。どうすれば「わが身を守れるか」、東京は首都直下地震の発生も危険視されている。今回の災害をもう一度見直す必要はないか。災害の少なかった地域は注意が必要だ。次も安全とは言えないのだ。

恐らく今後、専門家による検証番組が出てくるだろう。国土強靭化で安倍政権が財政出動するかもしれない。「焼け太り」をさせないように監視することも必要だ。

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