2019年10月20日日曜日

世の中は「やらせ」が氾濫、問題は「受け手側」がどう受け止めるかの質の問題だ

政治をはじめ、世の中は「やらせ」が氾濫しているが、問題は「受け手側」の質の問題だ。「おかしい」「本当か」と疑う姿勢も必要ではないか。またまたテレビの報道番組「スーパーJチャンネル」で「やらせ」があったとして問題になっている。

つい先ほどはTBSの「クレージージャーニー」でも本当はない祭りの話を番組がでっち上げる「やらせ」が発覚し番組を終了したばかりだ。テレビの情報番組の「やらせ」は古くは川崎敬三さんの情報番組で暴走族に「やらせ」をやったことを記憶している。番組は終了したが、現地レポーターの「そうなんです川崎さん」は有名になった。

情報番組はそれなりに信用が大切で、視聴率を稼ぐために「やらせ」は禁物だろうが、番組デイレクターがついつい手を出してしまう。テレビ局にしてみれば視聴率は絶対だ。

「やらせ」が社会問題になったとき、ある有名な俳優が「俺がやっている芝居はすべてやらせだ」と言ったことがある。世の中は政治に始まり「やらせ」が多い。目くじら立てて批判しても始まらない。

大事なことは我々「受け手」側の質の問題だ。

逆に「やらせ」をしなかったことで番組が信用され長寿番組になった例もある。テレビ東京の「路線バスの旅」だ。ある時、相当歩かなければならない事態になりデいレクターが「ここはロケバスにしませんか」と太川さんにアドバイスしたとき、出演していた女性タレントが「そんなことをするとばれてネットで流れる。いやだ」と拒否したらしい。女性タレントの言うことに従ったが、それが長寿番組につながったと太川さんが述懐していた。

政治の世界でも「やらせ」が多い。国会の質疑だって質問者があらかじめ質問事項を提出し、担当官僚が書いた資料の棒読みでは役人の指示に従って「やらせ」をやっていることではないか。

選挙期間中の選挙戦術も周りが作り上げる。評価して投票、当選した後、とんでもないことが分かりがっかりしないか。

安倍政権への「やらせ」もある。先の国会で内閣不信任案が提出されたとき、三原じゅん子さんが野党を恫喝するような反対演説をして顰蹙を買ったし、国会審議で与党議員の質問は政権を「よいしょ」する質問が目立つ。これだって「やらせ」ではないか。

ある作家の本に対してコメントを促すこともあったし、通販での製品に対するコメントも「やらせ」が多い。好意的内容はよく読めばすぐわかる。

テレビのニュース番組でも現場でほしいコメントを仕込むときもあるだろう。考え方によっては「それも一つの考え」と判断できる場合もある。

テレビは映像で視聴者に訴えるので新聞に比べて影響は大きいが、「これは」と思うニュース、番組内容については他のメデイアと見比べ、読み比べする姿勢も必要だ。

すべてが視聴者であるわれわれ受け手側の質の問題だ。



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