2020年4月30日木曜日

緊急事態宣言延長の是非(1):無理な外出自粛要請は解除したときの反動が大きくならないか


無理に無理を重ねた外出自粛要請は、緊急事態宣言を解除、あるいは一部解除したときの反動が大きくなり今までの努力を帳消しにさせ、更なる感染拡大になるのではないか。国民の身丈にあった自粛要請が必要ではないか。

「何時?」緊急事態宣言が解除されるのか、連休後はどうなるのか、国民全員の知りたいところだが、29日の衆院予算委員会で安倍総理は「何時かは専門家でもいえない。極力8割削減で収束を目指す」と同じことの繰り返しだ。だから国民の不安は募るのだと野党の玉木議員は指摘した。

安倍総理、小池都知事は「8割削減」を訴える。東京は新感染者数が100人を切ることがあるが、感染者数は増えている。院内感染も重要視されているが、市中感染も多いのだ。感染経路を追うことができない。

一方、テレビの情報番組はビッグデータから解析された人出の変化を解析する。ところが主要な都市での場所、時間、曜日で人出の削減も30~60%と80%には届かない。常時8割削減は大変なのだ。

5月6日以降どうなるか。専門家会議で検討するというが、この緊急事態宣言を発出したとき、1ヵ月後の解除の条件が「感染者数の減少」といわれているだけで具体的数字は示されていない。専門家会議の疫学的調査に基づくのか政府の政治判断に基づくのか不明だ。

専門家の中には1/5程度になることだろうという。だとすると東京では新感染者数が20人程度になることだ。

大事なことは今回の度重なる外出自粛要請をどう感じているかだ。特に政府や東京とはGWでの多くなる人出を押さえ込み感染拡大をコントロールしようとしている。「県外をまたいで移動するな」といえば観光地は「今は来るな」という。新幹線や高速道、航空機の予約も換算としている。国民は要請にこたえているのだ。

一方で、テレビはパチンコ店や屋外ゴルフ練習場が込んでいるという。どこでストレスを発散させるか。家にいるだけではDV,子供への虐待、アルコール中毒が増えているという。何で自分の妻や子供を鬱憤を晴らす対象にしているのか。情けなく感じないか。作家の藤原先生は「本を読め」と読書を薦める。余った時間をどう有効に使うか、家族とどう付き合っていくか、

新型コロナウィルスは社会を大きく変容させようとしている。それに対応できる能力がないとこれからはやっていけない。

ある調査機関によると緊急事態宣言前後の国民の「生活の自由度」調査によると以前を100とすると今は54だという。ここは「我慢」だ。自分や他人の健康を考えるとお互いに「我慢」しかない。

しかし、これでもか」「これでもか」と外出自粛をエスカレートしていくと国民の自由度も限界に来る。

新型コロナウィルスとの戦いは長期戦だ。無理に無理を重ねて削減しても長続きしない。解除しようものなら反動が大きく、第2、第3波に悩まされることになる。

そこで、この1ヶ月の人出削減でどの程度の成果があったのか。8割は無理でも6割は達成できているのか

当初、基本的再生者数を2.5と見て、シミュレーションした結果、感染者数85万人、死者41万人という数字が出た。そこで「8割削減」が主張されたと思うが、これはドイツでの基本再生者数で東京では1.7と見られている。これだと6割削減で感染者数は減少に転じるということだった。

「6割削減でよいと思うが多めに8割」にしたという発言を聞いたことがあるが、この辺の検証は十分なのか。

専門家会議は原点に返り実績を検証に国民に正しいメッセージを送るべきだ。

30日のテレビの情報番組で希望が持てる明るいニュースが出てきた。

ノーベル賞受賞の大村先生の開発したィベルメタチンが効果があるらしいし、米国ではレムでシビルが効果があるということでNY株が上昇しているという。そして山中先生はPCB検査の危険性、簡易に検査できることから唾液を使った検査法を推奨している。

政治家や官僚ではなく、こういった学者の発言、情報発信は大事だ。「政治家や官僚は黙っていてほしい」といいたい。明るいニュースが出てくると投資家も反応するし、経済再開に向け動きも出てくる。

今は、新型コロナウィルス対策と経済再開がトレードオフの関係だ。まず感染者数を削減することに重点を置くべきではないか。

あの悪評の高いアベノマスクが4日前に届いた。使ってみるとチョッと小さい。あちこちに隙間ができているようでウィルスの漏れが出ているのではないか。あわてて作って品質管理に手抜かりがあったようだ。「数さえそろえればいい」という官僚穂発想か。

伝教大師の教え「一隅を照らす」が今こそ必要なのだ。国民一人ひとりが自分の立場で何をすれば最善かをしっかり考えるときだ。それが出来る人間が「国の宝」と言う。



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