2021.10.20 NHKニュースより |
10月20日に阿蘇山が噴火、3500mまで噴煙を上げたが、規模的には2015年には10万トンの火山灰が福岡県まで降ったほうが大きい。その後は2016年には10000m上空まで噴煙が達し、2019年、2020年と続けて噴火している。
気象庁の「噴火警報、噴火速報」に最近噴火した 火山の場所をプロットしてみた 九州南沖は要注意だ |
2015年には阿蘇山のほかに口永良部島、箱根山でも噴煙を吐いた。最近の火山噴火を気象庁の「噴火警報、噴火速報」にプロットしてみた。日本には2つの火山フロントがある。千島列島から伊豆小笠原諸島と延びる線と中国地方から薩南諸島に延びる線で太平洋の海溝と平行していると言う。その通りだ。
3.11東北地方太平洋沖地震以来、平穏だった火山が噴火する傾向がある。あの時、富士山でも異状が見つかり通常だと噴火してもおかしくない状況だったが何かあって噴火まではいたらなかったという。
その富士山も噴火の周期が300年と言われ、何時噴火してもおかしくない状況なのだ。万一、富士山が噴火すれば関東地方も降灰が2cmぐらいになり生活に大きな影響が出ると言われている。政府挙げて対策を講じているという。
ところが阿蘇山の噴火では「カルデラ噴火」の危険もあり万一噴火すると大変なことになる
比較すると次のようだ。
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前回噴火年 |
噴 出 量 |
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富士山 |
1707年 |
0.7km3~ |
関東でも火山灰厚さ2cm |
阿蘇山 |
9万年前 |
600km3~ |
火砕流が九州全体 火山灰の厚さ15cm |
富士山噴火と阿蘇山カルデラ噴火を比較すること事態無理かもしれないが、阿蘇山カルデラ噴火は過去に3回発生している。27~14万年前、13万年前、9万年前と言う。カルデラ噴火は6000年から1万年に1回と言われている。九州南沖では鬼界カルデラ、姶良カルデラも発生している。
最近カルデラ噴火が話題になったのは、九州電力・川内原発の再稼動で、電力会社は「噴火の前兆が起きたら原子炉を止める」と言ったのに対して研究者は「前兆の判断は無理、経験のないカルデラ噴火では予測は無理」と反論している。国内の観測網も圧倒的に少なく、異状が前兆とは言いきれないというのだ。
そこで、今回の連続する阿蘇山噴火はカルデラ噴火の前兆なのか、それとも南海トラフ巨大地震の前兆なのか。
専門家の意見を総合すると、観測網の不足、経験の不足から前兆把握は難しいらしい。でも何時起きても不思議ではないのだ。一度に噴火口が陥没するような状況には至らず短期間の巨大地震の積み重ねと考えれば「異状」をしっかりつかむことだ。
一方、心配されている南海トラフ巨大地震との関係はどうか。阿蘇は熊本から東に延びる中央構造線断層帯にあるとすれば余り関係はないか。
しかし、3,11東北地方太平洋沖地震以来、全国で地震、火山活動に異変が起きていることを忘れてはいけない。
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