2021年10月13日水曜日

小さな記事の大きな課題(51):上田新党ならず? 小池新党布石だったのか

参議院議員で前埼玉県知事の上田さんが「自民党にも野党にも入れたくない保守層の受け皿」として中道保守の新党結成を企んでいたが、国会議員5人以上の条件の目途が立たず、「ファーストの会」や国民民主、立憲民主さらには連合との協議が進まず新党結成をダンナンしたという。

新聞紙面上を素直に読めば、「政治とカネ」問題、民主政治の根幹を揺るがす安倍さんの森友事件など長期政権での「負の遺産」に対する国民の不信は高まるが、それでも自民党の政党支持率は40%前後で、ダントツのつよさだ。

思い出すのは熊本県知事で参院議員だった細川さんが日本新党を立ち上げた時のことだ。

細川さんは熊本県知事の時、中央政府に大きな権限が偏っている。バス停を数㎡動かすのに国土交通省の権限が強いことで地方分権の重要性を訴えていた。

今までの保守党(自民党)と革新党(社会党)による政権交代ではなく、政権交代可能な保守の2大政党を目指し日本新党を結成した。

当時は自民党は宮沢内閣で政治改革(政治資金規正法、小選挙区制)、地方分権が掲げられていたが党内での批判が強く宮沢総理は苦戦していた。ダメとわかって離党者が出、新生党、新党さきがけが結党された。

そういういろんな背景があって細川さんの日本新党を中心に非自民、非共産の連立政権が発足した。その後が悪い。小沢さん主導の唐突な環境福祉税導入で政権はゴタゴタ、細川さん辞退も東京佐川急便問題で追及される羽目になり、細川さんは政権を放り出した。

一方、今の上田さんの新党構想はどうだったのか。

当初は中道保守政党で東京、埼玉、愛知で候補者を擁立するつもりだったそうだ。会合では「首長経験者を前面に」と発言があったために小池地知事の名前が浮かんだ。集まった国会議員4人は「希望の党」所属で選挙を戦った。当初は上田新党と言ってもすぐに小池新党にもなる可能性がある。

メデイアは東京都政が厳しい状況にあるながらも小池知事の国政進出を煽る(?)。地方政党の「都民ファーストの会」が国政政党を目指し「ファーストの会」を立ち上げたのも、小池知事は関与していないというが、嘘だろう。

野党が連合で混乱しているときに自民に対抗できる政党を立ち上げることは意味があると思うが、既成政党との関連で試行錯誤しても意味はないと思うが。




 

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