2019年11月11日月曜日

米中貿易摩擦の部分的関税撤廃:「合意した」「合意していない」とは稚拙な交渉ではないか

米中貿易摩擦は今や、世界経済の景気下降リスク、米中両国の国内経済の停滞を招く事態になり、関税撤廃の交渉の行方は全世界の注目の的になっているが、「合意した」「合意していない」の都合のいいところだけ取り上げた合意には何故か、稚拙さを感じないか。

米中政府はトランプ大統領、習主席の首脳会談で第一段階の貿易協定に署名を目指していたが、認識のずれがでてきたという。

7日に中国が「協議の進展により段階的関税の引き下げに合意した」と発表すると、トランプ大統領は8日、「中国が望んでいるが、何も合意していない」と発表した。中国の発表を信じると、部分合意→休戦協定ということになるが、米国は知的所有権侵害などの改革への取り組みを重視しているようだ。

交渉していると言いながら、自分たちの都合のいいところだけ切り取って主張するけん制の仕方はあまりにも幼稚すぎないか。

それでも市場は進展を期待、中国の発表を見て、株価は182ドル高の27674ドルの最高値、為替は1ドル109円台の円安ドル高だ。

トランプ大統領の仕掛けた米中貿易摩擦は世界経済を混乱させ、各国中央銀行は景気対策で「利下げ」、「量的緩和」策に逆戻りだ。中国経済、アメリカ経済にも良からぬ傾向が出てきた。

中国の発表が正しいのか、トランプ大統領が正しいのか。よく考えると双方ともに表現は違えど内容は同じなのか。だとしたらお互いに相手方の譲歩を期待したアドバルーンか。






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