2019年2月11日月曜日

朝日の「いつまで安倍一色か」を考える:安倍総理とそれを取り囲む側近陣に太刀打ちできず


朝日新聞社説の「いつまで安倍一色か」を考えるとき、安倍総理とそれを取り囲む側近陣営に太刀打ちできず、更には生き残りのためには「長いものに巻かれろ」と考える連中で自民党は「安倍一色」に染まってしまった。

安倍政権の成果を強調するが新しい政策は見受けられない。これでは3年の期間限定政権でしかない。おまけに手を広げての大きな振る舞いで演説する安倍総理の姿はゴーン被告に似ていないか。

朝日新聞は、国会での最大争点の「統計不正」、自身が招いた政治不信の森友、加計学園疑惑に答えていない。憲法改正は一人前のめりの感がし国会審議が進んでいない。災害、外遊に託けて政策論争の機会は狭まり、自由闊達な党内論議が影をひそめているという。

そして相次ぐ政府の不祥事は国会の行政監視機能のあり方がとわれ、開かれた議論、柔軟な政策は「安倍一色」では果たせないというのだ。

それが分かっているのかどうか、安倍総理は亥の年だが「猪突猛進」ではなく、「しなやかな寛容と謙虚な政治姿勢」を誓ったはずだ。

安倍政権の政治手法には疑問を感じていた。国会審議がおろそかになっているのだ。その代わりを経済政策では経済財政諮問会議が担っている。官僚のやりたい政策を民間議員の提案として肉付けした政策案を会議で審議した格好にして安倍総理が最後を締めくくり「推進する」という。

今、アベノミクスの成果として経済成長を強調したい安倍政権を忖度しGDP600兆円に向けて計算の見直しを進言したのも経済財政諮問会議だ。

規制改革、戦略特区構想は経済成長には大事な政策のはずだったが、森友、加計学園疑惑が明るみになり、安倍総理夫妻による憲政史上稀なる疑獄事件の様相を呈している。国会審議で野党の追及にもかかわらず「お飯論法」で焦点をぼやかし国民の80%は安倍総理の説明に納得していない。

世論調査でも「安倍さんは信用できないが他の内閣よりマシ」という消極的支持だ。

岸元総理が言い出した「押しつけ憲法」批判で憲法改正が自民党の党是になり安倍総理一人が改憲に前のめりで、側近連中が推進に汗を流しているように見えるが国会での審議は進まない。公明党は尻込みする始末だ。

自民党内でも自民党案提出は選挙に負けるという。安倍総理の執念は憲法9条に自衛隊を明記する事だが、以前の自民党案は国防軍の創設が掲げられていた。それを見直したと言う事だがそれだけ自衛隊の存在を強調し、自衛隊違憲論を葬り去りたい安倍総理の独りよがり案なのだ。

でもハードルは高い。衆参両院でそれぞれ2/3の賛成で発議となるが、今度の参院選では自民党は改選議席数を確保することが前提だが議席数を落とすのは確実だ。

参院選で野党支持し、自民vs野党を拮抗させ次の衆院選で連立政権の可能性が出てこないか。安倍政権は3年の期間限定内閣だ。政策に目新しさがない以上、「一強」など自然になくなるだろう。でも私利私欲に長けた側近連中は後3年、最大限に安倍総理を利用するだろう。そして安倍後は何も言わずに去って行く。これが政界の実情だ。

問題はポスト安倍に期待できるかだ。石破さん、岸田さん?

石破さんが最有力候補だろうが問題は永田町の評判だ。今、自民党7派閥の内で石破派はのけ者にされている。石破さんが総裁になったとしても自民党内で孤立、単独政権は出来ず野党との連立政権になるか。

否、その時は自民党議員は寝返りし石破支持でまとまるのか。

一国の総理である以上、安倍総理は安倍後の政治不安を解消すべき責任がある。

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