大京アステージ管理費横領事件を考える（５）：考えてみないか監事の役割,専門家を理事に選任

大京アステージのマンション管理費横領事件を考えるときに管理組合にも大きな責任がある。その場合「監事」の役割が蔑ろにされていたために印鑑、通帳の保管状況の確認や会計監査での不正を見抜くことが出来なかったのではないか。「監事」の役割の重要性とともにマンション管理の専門家を理事に選任する対策を考えてみないか。

従来は、これといった仕事はなく、「理事会に出席して意見を言うことが出来る」と美味しい仕事のように誤解されているが実際にはマンション管理の現況の把握、問題点の洗い出しで改善を求めなければならない。

特に、予算管理、決算管理、会計監査はしっかりチェックし不正を未然に防止する役割があるが認識に乏しい。管理組合員に対する責任が大きい。

確かに誰にでも出来る仕事ではない。

今、高齢者の増加や若い組合員が増えマンション管理に支障が出ているマンションのことを考えて理事を組合員以外から選任することも認められているが、監事だけは組合員から選出しなければならない。

良い人材が集まらない場合や組合員以外に託すことに違和感がある場合は、理事は従来通り交代で選任し、マンション管理の専門家、弁護士を理事に加える方法もある。

こうすることにより管理会社にはけん制になるだろうし、管理会社からの提案に専門家としての意見を述べさせＹＥＳ／ＮＯの判断に寄与する方法もある。

若い世代が多く、管理に支障を来す場合はマンション管理の専門家の理事就任を考えるべきではないか。