2021年5月13日木曜日

IOCの「オリンピック強行」か、日本の「新型コロナに打ち勝つ」か

 IOCや組織委員会から流れてくる情報は「開催ありき」、安全・安心対策を講じれば開催は可能と、開催条件の検討が急がれているようだ。一方、私たちの「安全、健康を守る」責任がある菅総理は国会での野党の「開催をめぐるぜひ」についてペーパーの一方的な棒読みを繰り返すだけで真剣な議論になっていない。

IOCや組織委員会の中で「中止あるいは延期」の言葉は禁句になっているのか菅総理も口が重い。

一方、メデいアの調査では民意は「中止あるいは延期」が70%という。

水泳選手で白血病から勝ち上がった池江さんが病に苦しむ人たちに応援する気持ちからオリンピック選手に選ばれた喜びをSNSで発したが、逆に「辞退したら」という書き込みに悩んでいるという。それだけいま日本は緊張感のある状況なのだ。

あるアスリートは、今の厳しい状況を分かっているのだろう。「どっちに転んでも頑張るしかない」とコメントしていた。本音は開催希望だろうが今の日本の新型コロナ感染者状況では、それもかなわないと知っているのだ。オリンピック参加の選手に優先してワクチン接種する対策にも疑問を呈していた。当然だろう。

組織委員会も私たち国民の気持ちを逆なでするような行いはやめた方がいいのではないか。

大会用に医師や看護師を確保するという。新聞報道ではスポーツ医師が予定数を確保できたという。ボランテイアでも確保できたというのだ。

一方、新型コロナに感染した選手用に専用の病床を確保する打診を茨城県知事は断ったという。状況によっては「中止、延期」の判断もあり得るというのだ。正論だ。東京や大阪の知事が目立つ状況にあるが地方の知事にも毅然とした考えの知事がいるのだ。

一方菅総理はどうか。今回の延長された緊急事態宣言の終了基準を持っているのか。500人以下ではだめだろう。100人以下、ステージ2がある程度維持できることが専門家の指摘だ。

「専門家の意見を聞いて」が常套句だが、最後は自分が政治判断するのだ。「短期集中」「「必ず成果を出す」というが一向に成果は出ない。

あの威勢の良かった「新型コロナに打ち勝った証」という言葉も聞かれなくなった。新聞報道によると言い出した安倍前総理も「このままでは無理か」と言っていたという。

新型コロナ災害で政治判断が効果があるとは思えない。

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