迫る東京オリンピック開催の是非が問われている。IOCバッハ会長やコーツ副会長らは「緊急事態宣言下でも開催可能」と大会組織委員会や日本政府に開催を強要する。安全対策をしかりやれば問題ないとワクチン接種、医療提供など提案してくる。
それに対して日本国民の6割、海外のメデイアも「中止すべき」と論陣を張る事態になっている。
開催まで後50数日、誰が真の責任者で、最終判断するのか。ノーベル経済学賞受賞のクルーグマン教授は「得するのはIOC, 損するのは日本」と我々の感情に沿った言論を展開している。
そんな時、朝日新聞(2021.5.28)、「月刊安心新聞 五輪「真の責任者」は 強烈な「無責任」に向き合う」が目に留まった。
それによると、「誰に最終的な決断の責任があるか」よく分からない。東京都が開催都市なので東京都の責任と思っていたが五輪はIOCが主催するもの]だという。「中止」を決めるのもIOCだけと言うらしい。しかし、IOCはただのNPOで国連の機関でもないと言うのだ。
そんなIOCが何故、巨大な権力を握っているように振舞うのか。役員は在籍期間も長い。「オリンピック貴族」と言われ、招致が決まると後にも先にも特権による「たかり意識」が横行し、黒いカネが流れる。
IOCは開催しなければ利得はないのだ。一方日本の東京は新型コロナ感染で右往左往している。人流の抑制が出来ず、7月23日間際まで緊急事態宣言あるいは「まん延防止措置」が続くのだ。
IOCが「開催可能」と判断しているのはどんな根拠があってのことか。WHOのアドバイス、組織委員会からの情報なのか。組織委員会は何かあると「影響はない」「問題はない」とスルーする。
菅政権にも最終判断する権限はないかもしれないが、「国民の安全、健康を守る」最大の権限がある。
クルーグマン教授が言うように「得するのはIOC, 損するのは日本」なのだ。
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