2021年5月27日木曜日

菅総理の東京五輪「やる以外選択肢はない」の背景に何が

 テレビのニュースの中で漏れた菅総理の東京オリンピックに関して「やる以外に選択肢はない」というが、国民の民意とはかけ離れた「東京五輪開催」へ拘る強迫観念の背景に何があるのか。

安倍前総理が主張していた「新型コロナに勝った証として」発言も消え、「東北の復興を世界に」も福島第一原発の汚染水処理が遅々として進んでいない。世界にアピールできる内容ではない。

ワクチン接種も進まない。菅総理はワクチン接種「7月末完了」、「一日100万回接種」の目標をぶち上げ総務省を通じて各自治体に圧力をかけ93%の自治体が「7月末」を掲げる結果になり、さらに自衛隊を動員し大規模接種を推進する。各自治体もそれぞれ大規模接種を計画している。

新聞報道では菅総理は「俺が言えばすぐ動く」と自慢したそうだが、その内容には問題がありそうだ。

現在実施中の緊急事態宣言の期日(5月31日)が近づくが、該当自治体は6月20日までの延長を要請、さらに宣言追加の自治体も出ている。感染者数は減ってる傾向に見えるが変異株の猛威で市中感染が拡大しているようだ。

菅総理は、各自治体と相談し、専門家に諮問、延長を決めるという。今までは専門家に意見を聞いていたが最終的には菅総理の政治判断だった。しかしこの動きも変わってきた。専門家が発言を強化するようになったのだ。

一番肝心なのは、緊急事態宣言解除の条件だが、これがはっきりしていない。官邸も口を濁す。

専門家は東京でいうとステージ2、300人以下の条件だろう。しかも一時のクリアーではなく2~3週間維持されることだ。

すると、東京オリンピック開催の7月23日が近づく。IOC, 組織委員会、政権は「開催前のめり」でギリギリまで新型コロナ対策に追われるのだ。その時どういう状況にあるかわからないが、「開催決行」なのだろう。

菅総理の頭の中は「オリンピック開催」→「内閣支持率改善」→「解散総選挙」だろう。

「国民の安全、健康」より自分の政治生命をかけているのだろう。

新聞で2年ぶりに党首討論が予定されているという。時期は6月16日と言う。どんな討論になるか知らないが、東京オリンピック開催へ向け他に選択肢はない時期なのだ。

「先ほど申し上げた通り」とペーパーを読みながらの味気ない党首討論だろう。ペーパーなしで本音を聞きたい。



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