2021年5月20日木曜日

今の政治の動き、真意は:「菅総理の焦り」で政策が混乱か

 

やっぱりそうなんだ。菅総理の「焦り」が政策にも表れ、混乱を極めている。今週の週刊誌の新聞広告の記事タイトル見ても、小さな新聞記事、毎日のテレビの画面でもそれがわかるようになって来た。菅総理の政権運営に余裕がなくなってきたのだ。内閣支持率も33%の低さだ。 

菅総理が描くストーリーは「5月末緊急事態宣言解除」→「オリンピック開催」→「政権浮上」→「解散総選挙」ではないか。 

そのために次から次に無理な対応を要求し最後はコロナ災害救援で自衛隊の出動、オリンピックは「止めるわけにいかない」と「開催前のめり」で変異株の感染拡大で病床のひっ迫と見てIOCが医療スタッフの派遣まで計画している。 

これで「国民の安全、健康を守る」自らの責任を全うするため「7月末までに高齢者の接種を終わる」というが国民は皆「無理」と見ている。 

週刊誌報道では菅内閣もゴタゴタしているようだ(週刊誌を読んでいないが想像は付く)。 

新聞報道での小さな記事で菅総理が周辺に東京オリンピックを「止めるわけにいかないんだよ」とぼやいたそうで、そこから菅総理の「1日100万回接種」の大目標が出てきたようだ。根拠はわからないが誰かがアドバイスしたのだろう。 

自治体の接種状況をまとめると「7月末」ではなく「8月まで」かかるという見通しに官邸は困ったのだろう。未だ権力が通じる総務省を通じて各自治体に「7月末完了」を強要したようだ。テレビである自治体の首長がぼやいていた。 

総務省からの圧力なので仕方なく7月末に見直した自治体もあるようだが、どういう手を使ったのか。「やればできる」の感じなのか。 

接種作業が進まないことで災害救援よろしく自衛隊を出動されることになった。発案者は、新聞報道では日本技術会議のメンバー6人を信認しなかったあの杉田首相補佐官らしい。予約もあっという間にいっぱいになったらしいが、予約で架空接種券番号でも予約できたことで検証したメデイアに防衛省が抗議した。

ワクチン接種がもたついている間にも、緊急事態宣言期限の5月末が近づく。オリンピックを控えて菅総理は解除したいだろうが、今度は解除条件が問題になりそうだ。何しろ当初から基準が決まっていないのだ。

500人以下、300人以下、100人以下、ステージ2、一時のクリアーではなく安定して維持できることを確認と言うことになるとさらに2週間伸びる。

前回のように早々と解除すると「気の緩み」「反動」で再拡大することは確実だ。尾崎・東京都医師会長は「100人以下」を主張する。しかし、もっと緩くすると2か月後に再拡大のシミュエ―ションが専門家の間で出ている。 

オリンピック開催は無理がわかっているが、IOCは選手への優先ワクチン接種、地域、国を支援する医療スタッフを日本に送り込むという。選手と要人などの接触も禁止、選手団は当初の20万人弱から9万人まで圧縮するらしい。 

そんなことまでして東京オリンピックを開催する意義があるのか。IOCのバッハ会長や組織委員会は「何が何でも開催」すればいいのだろうが、平和の祭典のはずがコロナの祭典にならないか。 

20日の昼のニュースでIOCバッハ会長は6月15日に来日、7月は開幕2週間前に来日するとコーツ副会長が発表したという。「もうどうにもならないよ」とIOCが王手をかけた格好になった。 

菅総理にすれば宣言解除、東京オリンピック開催の是非は政治生命にもかかわる。強行するも中止するも「いばらの道」だ。菅総理の政治生命に国民の命を懸けられてはたまったものではない。 

オリンピック中止になれば「何故もっと早く決断できなかったのか」と責任追及されるし、開催すれば「国民の安全、健康を犠牲にするのか」と責任追及される。 

岸防衛相は自衛隊出動には反対だろうし、総務省も聞いていなかったという。河野さんは一体何をやっているのか。田村厚労相は当初は積極的な発言をしていたが最近は顔色も悪く、元気がない。自分の意見が通らなくなったのだろう。厚労省のおひざ元で夜の飲食自粛を破る事態が発生したのだから無理もないか。 

関係大臣が不満を言うことは中央官庁でも菅政権に距離を置きだしたのではないか。 

それでもポスト菅が見当たらず、野党は共闘が組めなければ菅総理が安泰なのか。

0 件のコメント: