テレビ朝日の「ポツンと一軒家」は視聴率もトップクラス、私も視聴者の常連だ。特に5月23日の「ポツンと一軒家」は印象が深かった。狭い道路、狭いトンネルと交通の便は悪く、家のある岬までは道路がない。途中から車を降りて海岸べりを歩くのだ。
地元で収集した情報では、そんなところに年配の女性が88歳まで一人で住んでいて車いす生活、今は街のホームに住んでいるという。空き家だが、娘さん夫婦が毎日通って畑仕事をし綺麗に維持されているというのだ。
いつものように町で女性に会い、聞くと「カワシマさんだ」という。道順ははっきりしないので知った人のところへ一緒に行くと、年配の女性が知っていて道順を教えてくれた。なんで集まっていたかと言うと移動図書館が来る日なのだ。
その教えられた通りに行くと車がやっと通行できる道幅、狭い暗いトンネルを出ると、2本の線路が走っている。一本は昔機関車が走っていたが廃線になり、隣に線路をつくり山陽本線になっている。
急に海が広がりいい景色になった。向こうから軽トラックが来た。話を聞こうと止まったら、向こうも気が付いて止まってくれた。年配の夫婦だ。声をかけると「カワシマさん」だ。
仕事が終わって帰ってくるところらしいが、引き返してくれた。何かこの辺のシーンは「やらせ」ではないか。
この先は道がなく、海岸寄りを歩いて行くという。なんでこんなところに一軒家と思ったが、昔はもう一軒離れたところにあったが今は朽ちていた。入り江になって景色がいいが、昔は瀬戸内海を行き来する舟が台風や風よけで一時停泊した港があったらしい。だから栄えたようだ。舟便が良ければいいのだから道路など必要ないのだ。
家につくと驚いた。うわさ通りによく整備され、いつも誰かが住んでいる状態だ。畑、庭、隣接する山林も特手入れされている。
御主人が定年になり畑仕事を始めたらしい。最初はどうなるかと思っていたと奥様が言う。意外な結果になったらしい。
山も整備したので昔あった桜の木も春には花を咲かせるようになった。それが素晴らしい。ホームにいる100歳に老女が帰って来て見るのを楽しみにしているらしい。
趣味でできるものではない。親の財産を守り、いつか帰って来て楽しい生活ができるのを願って毎日畑仕事、庭仕事をしているのだそうだ。
「ポツンと一軒家」を見るたびに、こんな山奥のポツンと一軒家に何故住んでいるのか。不思議だったがそれぞれ理由がある。強い信念があっての生活なのだ。
親の残してくれた財産を守る。先祖からの墓を守る。孫たちが休みに来て遊んでくれるのを楽しみにしている。さらには趣味で公園を開くのだという。休みに友達が手伝ってくれるそうだ。
時々若者もいるが、大体は定年後の仕事だ。やっぱり高齢化が気になる。
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