2021年5月9日日曜日

今日の新聞を読んで(462):東京オリンピックをめぐる世界の動き

 

新型コロナ禍で延期になった東京オリンピック開催まで後2ヶ月余り、肝心の開催都市である東京は感染者数1121人、大阪1021人で1月16日以来の最多を記録している。変異型ウィルスの感染が主流になっていることを除けば何ら改善は見られないのだ。 

その間、「安心安全な大会」「開催前のめり」のあいまいな態度を取るIOC、大会組織委員会そして「新型コロナウィルスに勝ち取った証」として日本政府も開催に前のめりだ。新型コロナ対策での緊急事態宣言の効果が出ないのは「経済」を重視し、東京オリンピック開催が背景にある。 

その一方で、海外メデイアはバッハ会長を「ぼったぐり男爵」と揶揄するほど東京オリンピック開催の中止論評が増えてきた。

理由は「コロナ禍での巨大イベントの非合理性」「参加者にワクチン接種を優先する不平等」などを掲げ中止を主張する。 

IOCや大会組織委員会は「検査体制の強化」で安心安全な大会を目指す。観客を無観客にするかどうかも6月中に決めるらしい。バッハ会長は「日本は苦難を乗り越えることが出来る」と開催を煽る。

しかし、17、18日の来日は中止になるらしい。原爆禁止を意識してなのか広島での聖火リレー参加と18日は東京で組織委員会や菅総理を会談が予定されていたがキャンセルするらしい。痛手のはずだ。 

バッハ会長にしてみれば何が何でも開催を強行し、予算オーバーやコロナ感染拡大は関係なしと言うことなのだろう。ちゃっかり利権だけは確保するから「ぼったくり男爵」と言われるのだ。 

一方、国民の安全と健康を守ると言う菅総理はどう考えているのか。 

東京オリンピック開催し内閣支持率を上げ総裁選、衆院選に打って出るつもりではないか。 

記者会見で東京新聞の記者から「開催、中止の条件は?」と聞かれても「安全な大会を目指している」としか答えない。決定権はIOCにあるのだろが、では「新型コロナに打ち勝った証」としての条件は何なのか。以前から言われている「東北の復興を世界にアピール」はどうなったのか。 

7月までに新型コロナウィルスに打ち勝つ可能性はない。福島の復興も溜まる一方の放射性汚染物質の放流に四苦八苦し、うまく行っても2年後だ。 

オリンピックを機に海外からの訪日客で経済を活性化する目論見も消えうせそうだ。 

国民の7割は中止か再延期を希望している。これが国民の民意だ。

 

 

0 件のコメント: