2018年11月2日金曜日

トヨタは生産台数減に定額制、カーシェア-導入で対応出来るか


トヨタが定額制、カーシェアー・システムを導入するという。クルマへの愛着、運転マナーはどうなるのか。今日の全国紙の一面トップ記事はトヨタ定額制来年導入(読売新聞)、自動運転の説明強化(朝日新聞)といずれも車関係だ。特にトヨタの定額制導入ニュースはマイカー族が減少する中で一定条件の下でいろんな車種に乗れるメリットがある。「サブスクリプション」と言うらしい。

その理由に若者の車離れ、人口減少で国内生産台数が減少する事態への対応らしい。国内生産台数を見ると1990年に比し33%減、トヨタだけだと35%減になっている。30年の間だが大きな現象だ。さらに減る傾向にあるだろう。

国内市場が減る一方で、自動車産業は海外生産に転換している。大きなクルマ市場をかかえる国で地産地消だ。そんなことをやっているからトランプ大統領が安全保障への危機と噛みついてきた。以前にもアメリカとの貿易戦争に自動車があったが、その繰り返しだ。

減少する中でもこの制度を導入することにより逆に増えるとみている。現金で買うユーザーの平均保有期間は10年、ところがリースでは4年と言うから増えるのだろう。個人だと景気が悪くなると長く保有するが、企業だと新しい車を導入し利用をそそるのだ。

キャッチフレーズは「必要な時にすぐ乗れ、思いのまま移動できる」というが、100%鵜呑みにはできない。人口密度は大きく、近くにデイーラ―などインフラが整備されている町はいいが、地方の町はどうなのか。

問題は料金体制だ。

私もすでに10年以上保有し、新車への買い替え時で「新車を持つ」か、「カーシェアーを利用する」か検討したことがある。減価償却を含め車を所有した時の経費をカーシェアーを使用するときの費用を比較した。保険料、ガソリン代、メンテ費用は業者持ちなので経費の節約になるように思えるが一概にそうはいかない。

利便性、車の利用目的、利用頻度によっては車を所有した方が経済的なのだ。

新聞では海外での例をあげて月額12~23万円になるという。これでは利用者にとっては所有した方がメリットがある。ただしいろんな車種に乗ることはできない。

所有にこだわらない→車への愛着?→運転マナー?

クルマの手入れをしなくてもよい。事故の時は業者が対応してくれる。クルマの操作に慣れているか。安全運転の意識が希薄にならないか。何もかも業者任せでただクルマを動かしていればいいということになるのだ。

乱暴な運転、不慣れな運転など道路上での危険が増えるのではないか。

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