2018年11月16日金曜日

「イッテQ」祭り問題:大事なのは視聴者の目、「本当」と思っているのか


「イツテQ」祭りにでっち上げ証言が続いている。出演者は「ガチンコに誇り」を感じていたが実は「やらせ」、そんな祭りはなかったというのだ。大事なのは見ている視聴者の目だ。皆「本当」と思ってみていたのか。

テレビにはタレントが出演しどんちゃん騒ぎの番組が多い。見ている者は大笑いしながら見ているが、ただ「面白い」というだけで「内容が本当なのかどうか」を考えているのか。

「面白い」→「視聴率が上がる」→「スポンサーが喜ぶ」、番組を制作するプロジューサーは常に頭に置いているのではないか。そこに「やらせ」も入ってくる危険があるのだ。

視聴率を気にするといい番組が作れないといったテレビマンもいた。視聴率が取れないと上から小言をいただくことにもなる。テレビはすべてスポンサーの評価次第なのだ。

日テレの社長が記者会見し「面白ければいいということでは済まされない」と謝罪し「一般社会の倫理観、価値観を離れ番組を作ることはできないということを改めて現場に指示していく」と言うのだ。

テレビの「やらせ」が問題になるたびに聞かされたことではないか。逆にテレビはそれほど責任を持って番組を放映しているのか。

視聴者はバラエテイー番組を「本当」「事実に基づいている内容」と思って見ているのか。

テレビの番組制作に「行き当たりばったり」「その時任せ」などありえないはずだ。必ず取材に先立って調査するはずだ。「失敗は許されない」「面白くなかったら面白くなるように工夫する」はずだ。

だからそこに「やらせ」「事実と違う場面」が入ってくる。

問題があるのならテロップを入れればいいのではないか。「よい子は真似をしてはいけません」と言うのがあったが、「これは事実とは違います」と入れればいいのではないか。

テレビを見るにつけ「やらせ」が多い。

ほとんどの番組で台本があり、情報番組もMCやコメンテーターはそれに従って番組が進行している。画面のボードに細切れになった紙をめくっていけば文章が出てくる。これだって台本通りに進める手段だ。

ニュースだって気を付けなければならない。映像の使い方、編集のやり方では内容が変わってくるのだ。例えば、北方4島返還問題の安倍―プーチン会談だって「安倍総理は頑張っている」と言う見方もできれば、「安倍総理がプーチン大統領にごまかされている」という見方もできるのだ。

私もよく「こんなところに日本人が」と、日本人が地球の果て、辺鄙な場所で暮らし、働いている番組を見るが「こんなところにどういう理由があって」と注目して見ている。しかし、番組制作では事前「調査済み」なのだということもわかっている。

海外旅行番組だって、クイズ番組だって制作には事前調査、一部「やらせ」も必要なのだが、「信用を落とす」やり方ではないのだ。

人気番組「相棒」でも麻薬常習者役の迫真に迫った演技が専門家から「実際にはそんなことはない」と警告を受けていた。演出も「やらせ」の一部かもしれない。知らない人が見ていると「本当か」と思うだろう。

昔、「やらせ」が問題になったとき、有名は俳優さんが「一番のやらせはドラマだ」と言っていた。

人気がある長寿番組になると視聴率を保つために「やらせ」も出てくる。

昔、お昼の情報番組の先駆者だった川崎敬三さんがいた。現場レポーターの「そうなんです 川崎さん」は有名になったほどだが、確か暴走族のやらせで評判を落とし番組は廃止になった。

テレビ番組の制作者は注意しなければならない。

一方、視聴者にも問題がある。すべてが「本当」「事実」とみてはいけないのだ。無批判に物事を見てはいけない。

そして、良質の番組作りを助けるのも視聴者であり、スポンサーなのだ。



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