2018年11月25日日曜日

世界の潮流か:欧州に見るポピュリズムに押され、ポピュリズムに潰される不安定な政権


ポピュリズムに押され台頭したと思ったら、ポピュリズムに潰される。不安定な政権は世界の潮流なのか。国内の不満を政策に掲げて登場したが、ポピュリズム政権は基盤が不安定で賛否に右往左往しているうちにポピュリズムに潰されてしまう。そんな不安定な政権が世界中で台頭してきた。

チョッと前は英国の脱EUの賛否を問う国民投票はEU離脱賛成で当時の首相が辞任したが、十分な情報提供もなかったために、よく考えると離脱しなかった方がよかったということになり「やってしまった」意識が高まったが、メイ首相はEU離脱手続きで国内およびEUとの関係で苦労している。「再度国民投票を」という動きも出てきたようだ。

ドイツ・メルケル首相は移民、難民受け入れ政策で国民の反感を買い、21年に引退すると言い出した。フランスのオムロン大統領も人気度が低く、経済政策で大規模反対運動が発生している。

欧州経済ではギリシャ、イタリアが緊縮財政政策に反対し国内政治が不安定になっている。

ロシアのプーチン大統領も国内経済は停滞、クリミア半島問題でG8から除外され多くの国と国境問題を抱えているが、何故か国内では人気があるという。外交で強い姿勢を示していることが評価されているのか。

中国の習政権はアメリカを意識して覇権主義に走っている。トランプ大統領が危機感を持ち中国と争う姿勢を強めている。中国の対米貿易黒字はトランプ大統領にとっては許されず関税の掛け合いで米中貿易戦争状態だ。

一帯一路構想は中所得国の経済支援を表向きうたっているが本音は中国覇権だ。あまりの負債に支援を受ける国の政権が危うくなってきた。中国追放テロも発生している。アメリカはAPECでインド太平洋インフラ整備構想を打ち出し中国に対抗する。

そしてアメリカのトランプ政権だ。反エリート、反エスタブリッシュメントを掲げ衰退産業都市の住民、失業者、政管困窮者などポピュリズムの台頭で泡沫候補から大統領に当選した。「アメリカ第一」は偉大なアメリカの復調を願う無党派層などの支援を受けたが、2年間の実績と言うと不満もあるのだろう。

中間選挙ではトランプ大統領は「大勝利」と言ったが民主党に押され、下院では負けた。2年後の自分の大統領選にも危険信号がついたという。

そして日本はどうか。無党派層が40%を超え相変わらず何にかあると大きな動きになるだろうが、憲法改正、外国人労働者受け入れ問題、「モリカケ」問題、北方4島問題と統一地方選、参院選でどう動くか。

政策立案での政高党低の見直しを巡って岸田政調会長が動き出した。3年間の限定内閣、不祥事の続く閣僚を抱え安倍政権にどう判定を下すか。

そのうちに野党やポピュリズム政党のリーダーが出てくるか。昔の日本新党の細川さんのように地方自治体の首長経験者などが颯爽と出てくるか。しかし日本新党の寿命は短かった。自民党を除いて既成政党では共産党が頑張っているだけだ。

日本ではポピュリズムは無理か。自民党内の政権交代でポスト安倍は誰かと言うことになるのか。

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