2019年9月5日木曜日

野党支持が伸びない:メデイアが野党をダメにしていないか、野党を這い出すのは大変なのだ


野党の支持が伸びない。立憲民主、国民民主合わせた支持率でも10%にもならないが、一方政権党の自民は30%前後だ。要因は何か。若者の支持が広がらないというし、民主党政権時の悪夢を払しょくできないともいう。

しかしメデイアの報道の仕方にも問題があるのではないか。メデイアが「ダメだ ダメだ」と野党の府議なさ、統一ができないニュースを流すと本当にダメになる。もっと野党のいいところを見つけて報道すべきではないか。民主政治を育てるには野党を育てる必要がある。

ところがメデイアは政権と一緒になって長期政権を築いているのではメデイアの役目を果たしていない。政権を監視してこそメデイアの役目ではないか。

今の政治は福祉が優先する。与党も野党の提案する政策に接近する。野党を潰そうと思えば野党の政策を取り込めばいいだけだ。政権与党は予算化への権限を持っているので実現の可能性では野党とは雲泥の差なのだ。

考えてみよう。今の状況は民主党が政権党につき、自民党が下野して野党になった2009年の時と同じではないか。

メデイアが政権に「ヨイショ」するものだ。今安倍総理はことあるごとに「悪夢のような民主党政権・・」と言えばメデイアはそれを垂れ流す。不思議に旧民進党の連中は反論しない。だから自分たちは悪かったのだと認めていることになる。

2009年には民主党政権は「官僚主導から政治主導へ」をうたい文句に自民党の官僚政治を批判したが自民党は反論しなかった。野田総理(当時)は「今 自民党政権時の尻拭いをしている」と皮肉ったが自民党は反論していない。弁解する力もなかったのだ。

あの民主党政権での「事業仕分け」は国民から圧倒的な支持を得た。私も五反田の会場で事業仕分けを見学した。事業を担当する官僚を前に選ばれた(?)仕分け人がコの字型に囲む。

思い出すのは官僚がタラタラ事業の必要性、予算の妥当性を説明するのだ。仕分け人はバンバン質問を投げかける。そして考え方を披露する。ある女性官僚は「私にも説明させてください」と懇願していた。

説明しなければその事業の必要性がわからないのだ。最後に「廃止」「見直し」などの判定が出る。ところが驚いたことに後で復活しているのだ。役人の猛反発を受け復活したようだ。

更にこの事業仕分けには問題があった。財務省が先に選別しているのだ。財務省の判断で問題ありとなった事業が仕分けにあっているのだ。何か新しいことをやろうとすると官僚に力を借りなければ何もできないのだ。

自民党で税金の無駄遣いを追及していた河野さん(今の外務大臣)もうらやましそうな顔で見学に来ていた。

この事業仕分けは税金の使い方を国民の前にさらけ出し、国民の関心を高める効果はい大きかったが、当時の新聞で麻生さんは「右、左とパッパ、パッパと移せるものではないというし、伊吹さんは「公開処刑のようだ」と皮肉っていた。石破さんは「スピーデイーだが乱暴だ」ともコメントしていた。

20091113日、yamotojapan.blogspot.com/2009/11/blog-post_13.htmlで「自民党よ このままでは“置いてきぼり”だ」と記事にした。政権与党の時はメデイアもあることないことを報道してくれるが野党になると報道数がガクッと落ちるのだ。おそらく自民党も野党の哀れさを感じたはずだ。

野党になったら何をやっても裏目に出る。

政権時自民党は87の政策調査会を設置し権勢を誇っていたが、19に減り国政への影響力は大幅に減少した。

小沢さんは当時請願を一元化しようとした。自民党の息の根を止める狙いがあったようだ。

派閥からの離脱者が増えた。大臣になるために群がっていたが下野するとその必要はなくなったのだろう。自民党内の最大派閥が無派閥層になったという。新天地を求めて離党したものもいるのでは。

当時、自民党総裁だった谷垣さんは鳩山政権を詐欺師、H.FAKEと言った。Fは普天間、Aは天下り、Kは献金疑惑、Eは経済問題、で変転、はぐらかし、H(開き直り)しているというのだった。野党としては最大の反撃だったのだろう。

しかし自民党政権での政策について弁解らしい弁解はなかった。事業仕分けの人気に押されて反論する元気がなかったのか。

今、旧民進党(民主党)である立憲民主、国民民主両党から民主党政権時の弁解が聞こえてきない。安倍政権がアベノミクスで長い日本経済の停滞から脱したこと、民主党政権時の権力の二重構造でドタバタした政権運営が負い目になっているのか。

当時の民主党政権は自民党政権を「負の遺産」と言っていたが、今、自民党政権は民主党政権を「悪夢のような民主党政権・・」と言っている。お互いに政策を批判し合っていてはどうしようもない。

思い出すことがある。菅政権の時に3.11東北地方太平洋沖地震、巨大津波被害、それに加えて福島第一原発の重大な爆発事故にあい政権は右往左往した。その時、菅総理は自民党谷垣総裁に復興に向け一致団結して取り組む必要があるとして副総理格、復興担当大臣として入閣を打診したそうだ。

ところが谷垣さんが自民党内で検討した結果、「民主党政権に力を貸すことはない」と拒否したそうだ。当時の新聞に載っている。

それが今、東北地方の復興なくして日本経済の成長はないと安倍総理は復興に力を入れている姿を示す為か、頻繁に被災地訪問、国政選挙での第一声を東北で行っている。

こんな自民党をどう評価できるか。

野党になるとなかなか這い出せない。今は立憲民主、国民民主が困っているが、2009年頃は自民党も同じ立場だったのだ。


民主政治を維持するためには野党を育てる必要がある。その役目を負っているのがメデイアではないか。安倍と言うの強権政権に立ち向かうほどの鉛筆の力がほしい。

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