日産からクーデターという状況下で追い出されたゴーン前会長に引き立てられて経営陣の一翼を担っていた西川社長にとって、数々のゴーン被告の不正行為に無関係ではないと思っていたが、ついにその暗部が明るみになった。
恐らく社長辞任という事態も予想されるが、日産に事業改革、一段と強まるであろうルノーとの統合問題がどうなるのか。
日産社内の監査委員会で西川社長が株価連動での報酬不当上乗せをやっていたことが分かった。金額は先にケリー被告が指摘していた4700万円という高額だ。
西川社長は「ケリー被告率いる事務局に任せていた」と関与を否定したが返納の意向を表明した。ストック・アプリシエーション・ライトで「権利の執行日」をずらすと不当に上乗せできるという。
もし関与していたり、見て見ぬふりをしていたら「西川社長に日産の社長の資格なし」との批判も出て来て当然だ。返納したからと言って責任逃れ出来るものではない。
そして、今西川社長を中心に進められている「事業見直し改革」は生産設備の廃止、12000人を超えるリストラが主な課題だ。ゴーン被告の時の拡大路線で北米での販売台数が減り、収益も大幅に落ちたことに対する改革だ。
さらにはルノーから強要されている統合案も勢いを増すだろう。
日産再建に向けた西川社長の存在は大きいが、今回の不祥事でその影響がどう変わってくるか。
辞任の声が高まるだろうが、後を受けて日産の再建に取り組める人材がいるのか。
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