2020年3月8日日曜日

今日の新聞を読んで(346):米大統領民主党候補、バイデン氏の「現実」か、サンダース氏の「理想」か


米大統領選の民主党候補者は穏健中道派のバイデンさんか、急進左派のサンダーズさんの一騎打ちになってきた。新聞を見るとサンダースさんは「バイデンでは勝てない」といえば、バイデンさんは「現実を見るべきだ」と反論する。

主要政策で費用の投入に大きな差があるのだ。


サンダース
バイデン
医  療
10年で47,5兆ドル
公的国民皆保険
10年で0.75兆ドルオバマケア拡充
教  育
10年で2.2兆ドル
学生ローン免除
大学無償化
10年で0.75兆ドル学生ローン提言
一部大学無料化
地球温暖化
15年で16.3兆ドル
2050年化石燃料やめ
電気自動車システム
10年で1.7兆ドル
2050年までに温室効果ガスゼロ
                  読売新聞 2020.3.7より

これらを比較すると確かにサンダースさんの政策投資額が大きい。バイデンさんが「現実を見ろ」と反論するのも分かるが、なにやら日本でも民主党が政権をとりに行った選挙で大風呂敷の政策を作って「財源は」と自民党から追及されたことがあるが、政権交代を目指すには政策も大きく出なければならない。

このほかにサンダースさんは、格差解消に大企業、富裕層への課税を訴える。急進左派と言われるだけある。格差是正などボランテイアで活動する若者の支持は大きい。

一方のバイデンさんには、撤退した候補者が推薦する。「秩序を取り戻せ」、「分断を深めている」とトランプ大統領に対抗心むき出しだ。前副大統領だったこともありサンダースさんより現実的だが、サンダースさんは「それではトランプに勝てない」という。

トランプ大統領も大統領再選に向け自分に有利な政策をとってきた。「保護主義」「アメリカ第一」は多国間交渉を否定し、有利な二国間交渉へ、対米貿易赤字解消に関税闘争、防衛費負担増は同盟国の絆に亀裂をもたらしている。

国内でも4年前に支持してくれた人のトランプ離れも出てきたようだ。政策の恩恵から遠ざかっていた人にも変化が出てきたのか。

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