2020年3月8日日曜日

市場の不安、景気後退:金融政策ではなく、解決策は新型コロナウィルスの「封じ込め」では


新型コロナウィルスの世界的汚染拡大で不安になった投資家が動けば為替、株価が異常に変動し経済を混乱させる。国内経済のリスクを回避しようと政府は中央銀行に金融政策で対応するよう要請し、中央銀行は応じるが、今回は少し様子が違う。

需要とか資金の問題ではなく、今回は「新型ウィルスコロナ封じ込め」政策にあるのではないか。中国は抑え込みの効果が出てきたというが、日本などはこの1~2週間が山場といい、小中高の一斉休校、イベント自粛などを要請しているがその効果はまだ見えない。

汚染拡大国からの入国制限も厳しくし水際で食い止める作戦も期待されるが、韓国からは批判され報復措置が出された。WHOも「政治的に動くな」というが人の動き、交易に影響が出て本来なら逆効果だ。

メデイアは新型コロナウィルスのニュースをトップに持ってきて、「どこどこで新しい感染者が出た」と汚染が拡大しているニュースしか流れない。

国内的にも世界的にもスポーツ、文化などのイベントが中止になっている。春の高校野球、相撲の春場所も無観客試合だという。東京オリンピックも開催が不確実だ。有力IOC委員が判断は5月末といえば、「延期論」を打つ大臣も出てきたが、組織委員会は「予定通りの開催」しかいえない。

習主席の訪日中止もそうだったが、間じかまで判断を先送りするのではなく、早いうちに「中止」あるいは「延期」を決めたほうが混乱を避けることができるのではないか。無理して開催にこぎつけても日本での新型コロナウィルスの感染が続いている以上は、海外からの参加者は減ってくるだろう。

又、安倍総理が「アンダーコントロール」発言で世界を説得できるか。

それにしても投資家、市場関係者の動きはおかしい。

投資家はリスクを回避するために株から国債買いに移る。国債価格は上昇するが、国債利回り長期金利は下がり、米国ではドル売りになり円買いになる。ドル安円高だ。

今回もダウ平均は一時800ドル下げ、円は104円台の円高だ。FRBは緊急利下げ、更なる利下げをにおわすが、市場の混乱は収まらないようだ。どの投資家もコンピューターによる自動取引で値動きが大きくなる傾向にある。規制すべきだという話も以前に出ていたがどうなったか。

専門家はマネーの流れが滞っているわけではなく、利下げで活性化などに効果なしという。

日銀も緊急談話を発表し国債を一時5000億円買い入れ、ETFも1014億円の買い入れ、更にはマイナス金利の深堀を臭わす専門家もいるが、株高、円安の動きも出てきた。しかし、どの程度で落ち着くのかは分からない。

新型コロナウィルス終息がどう向かうのか。ピークは4月といったり、SARSでは8ヶ月といったりしているがSARSは主としてアジアでの感染だったが今回は世界的な感染だ。

WHOは470億円出し合って世界的な対策を提案しているが、中国・習主席と隠蔽に走ったり、「中国は徹底した抑え込みで成果を出している」と中国を評価している。WHOのトップ交代も必要ではないか。

今、中央銀行が金融政策に動いても効果はない。景気後退リスクの要因は新型コロナウィルスだ。「封じ込め」に成功することこそ効果があるのだ。



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